研究課題/領域番号 |
20K19107
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 常磐大学 |
研究代表者 |
池内 彰子 常磐大学, 看護学部, 教授 (10458242)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 統合失調症 / 地域生活 / セルフケア能力 / 心理教育 / 介入研究 / 統合失調症療養者 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、地域で生活をしている統合失調症療養者のセルフケア能力の向上をめざした心理教育プログラムを作成し、その効果を検証することである。心理教育プログラムは、対象者のセルフケア能力としてニーズが高いと考えられる内容をインタビューで明らかにし考案する。 介入は対象群を設けた前後比較の準実験研究デザインで、効果検証は介入前をベースラインとして、介入直後、介入1ヶ月後にセルフケア能力尺度(SCAQ)、地域生活に対する自己効力感尺度(SECL)、感情表出尺度(EES)等から構成された質問紙調査を実施し比較する。さらに介入後の対象者の日常生活におけるセルフケアの状況についてインタビューし検証する。
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研究実績の概要 |
本研究は、地域生活を送る統合失調症療養者がリカバリーを促進していく過程で必要となるセルフケア能力の向上に着目し、地域生活を送る統合失調症療養者のセルフケア能力の向上をめざした心理教育プログラムを作成し、地域生活を送る統合失調症療養者に心理教育プログラムを実施し、その効果を検証することを目的としている。本研究は、以下の3つのプロセスから構成されている。第1段階として地域生活を送る統合失調症療養者の日常生活におけるセルフケア行動の実際の状況をインタビューを通して把握しその課題を明らかにする。次に第2段階として、第1段階の研究成果を基盤とした地域生活を送る統合失調症療養者のセルフケア能力の向上をめざした心理教育プログラムを考案する。さらに第3段階として、地域生活を送る統合失調症療養者にその心理教育プログラムを実施し効果を検証する。 令和3年度は第1段階の研究として、地域生活を送る統合失調症療養者に対し、日常生活におけるセルフケアの状況についてインタビューを行い、地域生活を送る統合失調症療養者のセルフケア上の課題を明確にした。 令和4年度は第2段階の研究として、第1段階の研究で得られた地域生活を送る統合失調症療養者のセルフケア上の課題を基に、その課題解決が可能となりセルフケア能力の向上が目指せるような心理教育プログラムを考案した。 令和5年度は第3段階の研究として、考案した心理教育プログラムを地域活動支援センターに通所している統合失調症療養者10名に対し実施し、その効果検証として、介入前後および、介入1ケ月後に、SCAQ(Self-CareAgencyQuestionnaire)尺度、特性的自己効力感尺度、自己管理スキル尺度を測定し比較検討した。また介入1ケ月後に生活状況についてインタビューを行い、セルフケア能力の向上を目指した心理教育プログラムの効果について評価した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の研究計画では研究対象者20名と考えていたが、研究参加者のリクルートが難航し現段階で10名しか介入ができていないため、今後はあと10名の対象者に心理教育プログラムによる介入を行う。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、令和5年度に実施した対象者10名に対する心理教育プログラムによる介入の成果として得た、介入前後および介入1ケ月後の、SCAQ(Self-Care Agency Questionnaire)尺度、特性的自己効力感尺度、自己管理スキル尺度データの分析と、介入1ケ月後の生活状況に関するインタビューデータの分析を継続して行う。また、当初の研究計画通り、介入の対象者が20名となるように、残りの対象者10名について精神科デイケア、就労支援施設、地域活動支援センター等に通所し、精神状態が安定している統合失調症療養者に研究参加へのリクルートを行い、研究参加の承諾が得られた対象者に心理教育プログラムによる介入を実施し、その効果を検証する。最終的に、本研究で得られた成果を国内学会で発表後、看護系学術誌に論文投稿する。
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