研究課題/領域番号 |
20K19116
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 椙山女学園大学 (2022) 豊橋創造大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
堀元 美紗子 椙山女学園大学, 看護学部, 助手 (90802637)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 訪問入浴 / 入浴可否 / 判断指標 / 看護師 / 入浴 / 脳梗塞 / 脳梗塞患者 / 臨床判断 |
研究開始時の研究の概要 |
入浴は日本特有の文化的習慣であるが、循環動態等にも変動を与えるため在宅で過ごす脳梗塞患者のように循環動態が不安定になりやすい者にとってはリスクも伴うものである。患者が安全に入浴できるようにしていくためには、訪問看護師の臨床判断能力の向上は必要不可欠である。しかし患者の状態を判断していくために必要な判断基準も未だ作成されていない。そこで本研究は、在宅における脳梗塞患者の入浴実施を判断する際に活用できるフローチャートを作成し、そのツールを活用した訪問看護師の臨床判断能力向上に向けた教育プログラムを作成すること目的としている。
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研究実績の概要 |
昨年度は、東海地方4県(愛知県、三重県、岐阜県、静岡県)の訪問入浴介護事業所184か所に従事する看護師368名を対象に、看護師が対象者の入浴可否判断に用いる判断指標とその判断基準、訪問入浴介護に従事していて入浴可否判断に迷った事例や急変した事例について無記名の自記式質問紙調査を行った。今年度はその内容の分析を行い、次の研究の課題を見出した。 特に、質問紙調査の結果として、看護が判断に迷う事例から生成された内容は、「普段より循環動態が不安定である」「普段より体温が高いあるいは低い」「普段より意識レベルが悪化している」「ターミナル期の利用者で全身状態が不安定である」「普段より呼吸状態が悪化している」など8個のサブカテゴリーから「普段より利用者の全身状態が不安定で訪問入浴中・後の利用者の安全が保てない可能性がある」のカテゴリーを、「利用者の全身状態が安定していないが利用者本人・家族の希望がある」「利用者本人や家族が入浴を拒否される」のサブカテゴリーから「利用者本人、家族、医療者の入浴への意向が異なる」のカテゴリーを生成した。訪問入浴に従事する看護師は、利用者の全身状態の不安定さから入浴の負荷に耐えられる状態か判断に迷うことが多いと考えられた。また訪問入浴の判断は利用者や家族の意向、医師や訪問看護師の判断も影響され、複雑な入浴可否の判断を求められることが示唆された。 それらの結果から、教育プログラムを作成していく際には、訪問入浴介護事業所内だけの連携ではなく、家族や主治医、訪問看護師との連携も加えていく必要があることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が継続し、研究全体に費やす時間の減少、研究対象者の確保の困難があり研究遂行の困難があった。昨年度よりアンケート調査は東海4県に絞られたままであるため、全国に拡大しつつ、量的なデータをもう少し収集していく必要がある。また多職種の連携も必要になってくることが明らかとなってきたため、対象者の拡大を検討していく必要性が発生した。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度よりアンケート調査は東海4県に絞られたままであるため、全国に拡大しつつ、量的なデータをもう少し収集していく必要がある。また多職種の連携も必要になってくることが明らかとなってきたため、対象者の拡大を検討していく必要性がある。教育プログラムを実施していくため、対象者の選定を行っていく必要がある。
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