研究課題/領域番号 |
20K19121
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
|
研究機関 | 関西福祉大学 |
研究代表者 |
高岡 宏一 関西福祉大学, 看護学部, 講師 (70781699)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | トリアージ / 看護師教育 / 臨床判断 / 救急看護 / 救命救急センター / トリアージツール / 医療資源 / 緊急度判定 / 診療報酬 / 介入研究 / Emergency Severity Index / 救急外来 / 特定看護師 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はトリアージナースが行うEmergency Severity Index(ESI)を利用した緊急度判定の有用性を検証する。 救急臨床では受診患者の増加及び地域間の医療資源の偏在が重要な課題となっている。ESIは現行の判定基準に比して、精度を担保しながら診察待機時間の改善が期待される。つまり、ESIの導入は標準化した判定基準による安全な救急患者診療、診察待機時間の減少に貢献し、社会への波及効果が期待される。 本研究ではESIの有用性を検証することで、増加の一途を辿る救急患者の急変予防及び待機時間減少に貢献したい。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的はトリアージナースが行う緊急度判定精度を新たなトリアージツールであるEmergency Severity Index(ESI)の導入前後で有用性を比較検証する介入研究である。 当該年度(2022年度)は、前年度に実施した一次介入の結果をもとに、実際の臨床でESIを用いた緊急度判定を実施するための準備を整えた。具体的には、二次研究介入を実施予定の施設で導入時期の検討について、研究に協力いただく救急部門の管理医師ならびに研究仲介役となるトリアージナースを交えた意見交換を実施した。その中で、施設の状況を踏まえて、介入における倫理的課題やデータ取得方法、協力いただく対象者への教育介入実施時期について協議することで、次年度(2023年度)からの前後比較介入に向けた準備を整えた。当該年度は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、臨床介入の実施に至らなかったが、感染症外来の収束を受け、具体的な研究介入の日程について、病院施設と協議し決定した。 本研究は救急臨床にESIトリアージという新たな緊急度判定支援システムの導入を試みる特性上、日常の救急部門の診療が実践できる環境を担保することが前提となる。そのため、研究計画の進捗については、予定よりも遅れているが、より安全で正確な臨床介入を実施するための準備として、慎重かつ確実に研究計画の進捗をはかる予定である。 また、当該年度は緊急度判定の普及状況に関する調査研究を実施し、救急関連学会への論文投稿を実施した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は救急臨床で実際の患者を対象に緊急度判定を実施する介入研究である。そのため、介入する病院施設の救急外来が安全に診療できる状況になることが必須条件となる。 当該年度についても、引き続き新型コロナウイルスの感染拡大を受け、直接患者の緊急度判定を安全に実施できる状況には至らなかったため、研究介入は実施できなかった。 このような状況を受け、本年度は、現在の緊急度判定の普及状況について、全国の救急医療施設にアンケートを実施し、緊急度判定に関する課題ならびに導入の逡巡要因を検討し、関連学会に投稿した。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度(2023年度)は、新型コロナウイルス感染症への対応に関して見直しが行われ、救急外来診療に関しても、以前の状況に復帰することが予測される。そのため、本年度準備した病院施設で介入を実施し、研究成果をまとめていく予定である。
|