研究課題/領域番号 |
20K19130
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
近藤 桃子 三重大学, 医学系研究科, 助教 (50817947)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 冷え症 / 冷え症ケア / 妊婦 / 妊娠 / セルフケア / 保温 / 加温 / 深部体温 |
研究開始時の研究の概要 |
冷え症が、妊娠女性や胎児へ影響を及ぼすことは先行研究で明らかにされており、助産師は『妊婦の身体を冷やさない』という経験知により、これまで臨床で冷え症へのケアや保健指導を行ってきた。晩婚少子化・妊娠年齢高齢化により女性の妊娠回数が減っている昨今、冷え症をもつ妊娠女性へのケアを確立させることは必要不可欠である。冷え症が妊娠に与える影響の科学的根拠を得て、助産師だけでなく妊婦自身でも、医療介入なく妊娠経過異常を予防できる方法を検討するため、1)冷え症ケア・保健指導の現状、2)深部体温が妊娠経過異常に及ぼす影響、3)深部体温の変化から科学的根拠のある効果的なセルフケア方法、の以上三点を明らかにする。
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研究実績の概要 |
令和5年度は、「研究2.深部体温較差が妊娠経過異常に及ぼす影響の調査」のため、冷え症の定義や生理学的指標、特に体温較差の設定について、文献検討を行った。 生理学的指標は、先行研究では様々あり、レーザードップラーによる末梢の血流や、足趾の血圧、冷水負荷による回復度、サーモグラフィーなどが使用されていた。それらは、冷え症が末梢血管の収縮による血行不良から起こるとされており、それには交感神経が関係していると結論付けているものが多かった。 海外文献では、冷え症は「hiesho」「cold sensitive」「sensitivity to cold」「thermal sensitivity」「cold intolerance」といったキーワードが設定されることが多く、海外文献で取り扱われる冷え症とは「外傷性寒冷関連症状(Trauma Induced Cold Associated Symptoms;TICAS)」であることが多く、本研究で取り扱っている「冷え症」とは、日本、広く見積もっても東洋文化圏での研究がほとんどであることが分かった、また、同様の理由からも、メタ分析やシステマティックレビューは見当たらなかった。しかし、スイスにおける研究で、「thermal discomfort」のキーワードで冷え症について取り扱っている研究があり、日本の先行研究同様の冷え症者の身体的特徴が明らかにされていた。このことは、日本人女性に特に多いと思われていた冷え症が、世界的な愁訴であり、かつ同様の特徴や機序・生理学的指標が適用できる可能性が示唆されている。 こういった文献検討から、研究2の研究方法を構築していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和5年内に、「研究2.深部体温較差が妊娠経過異常に及ぼす影響の調査」の研究計画を行う予定であった。冷え症という概念・定義の確定、測定方法のエビデンスの確保、測定環境の調整等、計画に想定より時間を要したため、研究に遅れが生じてしまっている。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画立案に時間を要しているため、文献検討から研究方法を確立させ、研究目標が達成できるよう研究計画・倫理審査・調査を開始する予定である。
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