研究課題/領域番号 |
20K19137
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
松本 美子 富山県立大学, 看護学部, 助教 (80840503)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 食物アレルギー / セルフケア / 学童期 / 病態生理に関する教育 / 患者教育 / 小児アレルギーエデュケーター |
研究開始時の研究の概要 |
食物アレルギー児は、学童期以降では一人で行動する機会が増え、食品選択や症状対処などのセルフケアを子ども自身で行う必要がある。しかし、現在、誤食事例が後を絶たず、死亡事故も報告されており、子どもが自らの理解のもとセルフケアを遂行できていない状況が推察される。食物アレルギー児の疾患理解の状況と社会性の拡大時期であり誤食の危険性が上昇することに鑑み、学童前期の子どもの当事者視点による理解に応じた教育方法を明らかにし、子どもの発達段階に応じた教育方法を開発する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、食物アレルギー児自身が疾患を理解し、セルフケア遂行につながる学童前期の子どもの発達段階に応じた教育方法を開発し、その評価を行うことである。具体的計画として、2020年度には「小児アレルギーエデュケーターによる患者教育の実態」から得られた知見をもとに、子どもの視点での成長発達に応じた学童前期の食物アレルギー児に対する教育方法を開発し、2021~2022年度に学童前期の食物アレルギー児を対象とし、教育媒体を使用した教育を実施し評価を行う予定であった。 2022度は、食物アレルギー児の疾患の理解について、基礎資料の収集として実施した研究「食物アレルギー児の食に関する習慣-小児病棟及び小児科外来におけるエスノグラフィーから-」を第38回日本小児臨床アレルギー学会にて口述発表を行った。また、学術論文として「小児アレルギーエデュケーターによる食物アレルギー児とその家族への教育の実態」が、日本小児臨床アレルギー学会誌第21巻に掲載された。 また、先行研究「幼児後期から学童期の食物アレルギーをもつ子どもの疾患理解」と「小児アレルギーエデュケーターによる食物アレルギー児とその家族への教育の実態」から得られた知見より、学童前期の食物アレルギー児の発達段階に応じた病態生理に関する教育媒体と質問紙調査票を作成した。今年度は、学童前期(小学1~3年生)の子どもに対し、作成した教育媒体を用いて、病態生理に関する教育を実施し、評価を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度に学童前期の食物アレルギー児への病態生理に関する教育媒体や質問紙が完成し、今年度、食物アレルギー児への教育と質問紙調査を実施することが可能となった。研究倫理審査で承認を得ており、研究実施施設も決定していることから、おおむね順調と考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、複数の施設にて食物経口負荷試験を受ける学童前期(小学1~3年生)の食物アレルギー児を対象に、学童前期の子どもの発達段階に応じた教育媒体(パンフレット)を用いて教育を実施し、質問紙調査を行う。その結果より、教育パンフレットの有用性や内容、教育方法についての検討を行う。
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