研究課題/領域番号 |
20K19149
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
|
研究機関 | 東京医療保健大学 |
研究代表者 |
原口 昌宏 東京医療保健大学, 看護学部, 講師 (20753015)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 慢性疾患患児 / ストレス経験 / ストレス認知 / 父親 / 心理的特性 / 健常児 / 支援プログラム / Positive Psychology / positivepsychology / 経験 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、慢性疾患患児の父親自身の経験や健常児の父親との比較を通して、父親の心理的特性を明らかにし、その特性に基づいた支援プログラムを開発することを目的にしている。研究は3段階構成とし、第1段階では、慢性疾患患児の父親がどのような経験をし、その経験をどのように捉えているかを明らかにする。第2段階では、健常児の父親との比較を通して、父親が困難を乗り越える力、立ち直る力、ストレスに対処する力など、父親自身がもつ心理的特性について明らかにし、第3段階で、支援プログラムの開発に着手する。なお、実施期間は、2020年度~2022年度の3年間を予定している。
|
研究成果の概要 |
第1段階で、インタビュー調査を行い、父親は、家庭や社会の中でストレスを経験し、否定的及び肯定的な認知を抱いていた。第2段階で、健常児の父親と比較し、質問紙調査を行った。結果、高ストレッサー下ではSOCの高低により父親の精神健康の悪さと有意な差を認め、さらに父親のSOCは、ソーシャルサポートと有意な正の関連性があった。第3段階で、支援プログラムの開発のため、ストレス経験に対する父親の認知構造を明らかにすることとし、3因子を抽出した。今後父親のストレス経験を肯定的に捉える認知特性に着目し、Positive Psychology Approachに基づく支援の方策が有用である可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性疾患患児の父親の心理的特性を踏まえた支援プログラムが開発されることで、臨床現場だけではなく、在宅の場で療養にあたる父親への具体的な支援を検討し、父親を支援の輪に組み込んでいくような積極的な働きかけをすることができる点から社会的意義は高い。また医療者はこれまで父親への支援の必要性を感じながらも、不明瞭であった。父親の経験を明らかにしたことで、医療者に対して、父親が看護援助の必要な対象であることを再認識する機会になる。また父親を対象とした支援プログラムは未開発であり、研究も見当たらない。本研究で得られた慢性疾患患児の父親に関するデータは国内外において非常に貴重なデータであり学術的意義が高い。
|