研究課題/領域番号 |
20K19159
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 神戸常盤大学 (2023) 純真学園大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
浦 みどり 神戸常盤大学, 保健科学部, 准教授 (50826089)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ウェアラブルデバイス / 睡眠の質 / 健常人 / 妊娠 / 妊婦 / 睡眠 / ウエアラブルデバイス / 大学生 / 生活習慣 / 睡眠時無呼吸症候群 / 妊娠高血圧症候群 / デルタ波 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国では晩婚化に伴い妊娠・出産が高齢化傾向にあり、それに付随してハイリスク妊娠や合併症も増えている。特に、妊娠高血圧症候群(以下、HDP)は睡眠時無呼吸症候群(以下、SAS)との関連が指摘されており、母児双方へ重篤な合併症を引き起こす可能性がある。 本研究ではSASに起因するHDPを予防することを目的に、ハイリスクである肥満妊婦の夜間睡眠呼吸状態を記録し、仮説1『HDP発症群は終夜に渡り深睡眠が減少する』および仮説2『終夜に渡る深睡眠の減少はHDP発症の予測因子になり得る』を検証することで、妊婦におけるSASのスクリーニング検査の確立に繋げ、安全な妊娠・出産に貢献することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、妊娠高血圧症候群と睡眠の質との関連を明らかにすることを主たる目的として計画したが、新型コロナウイルスの感染拡大により、ハイリスク患者を含む、妊婦を対象とした臨床研究が困難となった。この状況が続いても遂行可能な研究に変更する必要が生じたため、感染リスクを無くし安全性を重視した研究計画に変更し、ウェアラブルデバイスを用いて健常人の睡眠関連指標のデータを収集した。当該年度はこれらのデータの解析や可視化を進め、可能な範囲で1日の歩数や消費カロリー、心拍数など日常の健康状態の記録についても関連性を検討していく予定だったが、自身の都合により進めることが出来なかった。 9月に開催された日本睡眠学会学術集会(横浜)にて、妊娠中の睡眠に関する身体的・精神的問題などが浮き彫りとなり、改めて妊産婦の睡眠状態の観察や記録は、医学的・社会的意義が大きく、重要な課題であることを認識した。そのため、本研究の基礎データを元に、妊婦を対象に安全性が高く、簡便且つ安価なツールであるウェアラブルデバイスを用いて、睡眠状態や体調の変化をモニタリングし、妊娠高血圧症候群をはじめとする合併症の予測に繋がるような因子を、ウェアラブルデバイスで検出可能かどうか検討し、妊娠関連疾患の早期発見に繋げたいと考えている。本研究の基礎データの解析として、当初はPSGと相関を取ることを計画していたが、被験者の負担や自身の転職等により遠隔となったため、現在までに得られたデータから、深睡眠と日中の活動量との関連性について検討し、どの程度の活動量で十分な深睡眠を得られるかについて解析し、成果を学会、論文発表に繋げていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍で研究計画の再検討を余儀なくされたことによる年単位の大幅な遅れに加え、2022年度は体調、2023年度は転職等により、被験者への連絡や遠隔で追試をやってもらうことが困難な状況になったことなどから遅れを生じている。
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今後の研究の推進方策 |
現時点で得られているデータの解析を進める。当初予定していた終夜睡眠ポリグラフ検査による睡眠データとウェアラブルデバイスによる睡眠データとの相関を取ることは、被験者の大きな負担にもなるため計画を変更する。深睡眠に着目し、同じウェアラブルデバイスにより記録された日々の身体活動(歩数・消費カロリー・心拍数など)から、20歳代の健常人に必要とされる深睡眠の量(時間)を得るうえで、日中の身体活動の影響があるかどうかを検討し、関連がある場合は、どの程度の活動量(運動量など)で十分な深睡眠を得られるかについて検討し、適切な活動量と睡眠の質の向上につながる提言をすることを目指す。
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