研究課題/領域番号 |
20K19160
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 西九州大学 |
研究代表者 |
坂本 飛鳥 西九州大学, リハビリテーション学部, 講師 (90758715)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 産前産後 / 腹直筋離開 / 排尿機能障害 / 骨盤底筋群 / 産後不調 / 腰痛 / 骨盤痛 / 産後うつ / 産後マイナートラブル / スクリーニング / ウィメンズヘルス |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠中より、産後慢性化するマイナートラブルの予測が判断でき、早期に対処できれば、産後女性の育児や社会復帰の支援に繋がると考える。具体的には、観察的縦断研究、前向きコホート研究を用いて、日本人妊婦を対象に、妊娠中から産後2年間フォローアップし、産後慢性化するマイナートラブルの原因や危険因子を日本の文化や信念、生活スタイルなどを考慮し、骨盤機能のバイオメカニクスや生理学的反応、日常生活活動など多角的に検証する。そして、その結果をもとに産後慢性化するマイナートラブルの新しい予測指標、スクリーニングを開発し、産科や助産で開発したスクリーニングを検証して、高い精度で予測できるシステムへと発展させる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、日本人女性の産後慢性化するマイナートラブル(尿失禁、腰痛・骨盤痛、腱鞘炎、腹直筋離開、子宮脱など)の原因や危険因子を明らかにし、産後慢性化するマイナートラブルの新しい予測指標・スクリーニングを開発することである。2023年度に実施した研究実績は、特に産後の尿もれと産後腰痛・骨盤痛のリスク因子に関して、先行研究の結果について質の分析、整理を再度行い、スクリーニングを作成するにあたり、スクリーニングの項目、概要を作成した。また、特に産後尿もれについては、骨盤底筋の硬さ、左右差を開発した骨盤底筋測定機器と超音波画像診断装置を用いて分析を行った。また、腰痛、骨盤痛のリスク要因について、妊娠期、産後の姿勢変化の影響を否定する先行研究もあるため、他の関連因子を追求していく必要があることがわかった。腱鞘炎について、先行研究より、ホルモンなどの影響については、関連がないという結果もあり、抱っこの姿勢や抱っこの方法について指導を受けたかどうかが関連している可能性が高いことが示唆された。現在、2022年から引き続き、研究成果について論文投稿の準備を行っている。分析に時間がかかり、論文の完成が遅くなっているが、2024年度はこれまでの研究成果に関する論文を完成させ、国内または海外のジャーナルへ投稿し、採択されることをめざす。また、スクリーニングを完成させ、検証を完了させる。また、産後慢性化するマイナートラブルの新しい予測指標とスクリーニングについて成果を論文や学会発表にて報告する。得た知見を、地域住民にも還元できるように、産前産後の女性の不調を予防する教室などを開催し、広げていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍による日常生活の制限が解除され、妊婦・産褥期の女性との接触が以前より可能となったが、スクリーニングの開発とリクルートに難航している。いくつか自治体や助産院でリクルートを行える環境を整えたので、2024年度はデータ収集、分析、成果のまとめまで完了させることを目的にスピードを上げて研究を進めていく。
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今後の研究の推進方策 |
今後はこれまでの研究成果をもとに項目を検討していたスクリーニングを完成させ、そのスクリーニングシステムを検証していく。研究成果については、国内、海外のジャーナルへ投稿し、採択されることをめざす。同時に学会でも報告する。
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