研究課題/領域番号 |
20K19162
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 日本赤十字豊田看護大学 (2023) 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター (2020-2022) |
研究代表者 |
岡津 愛子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 准教授 (20736467)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 周産期メンタルヘルス / 認知行動療法 / 産後うつ病 / 周産期うつ / 不安障害 / CBT / 助産師 / 周産期 / オンライン / 周産期うつ病 / CBT / 妊娠期 / 産後うつ |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠中の不安は、妊娠中や産後のうつの発症リスク因子であり、妊娠中にスクリーニン グを行い、適切なケアを行う意義は高い。日本においても全妊産婦を対象としたうつ・不安のスクリーニング実施体制は整いつつある。しかし、スクリーニングで陽性となったハイリスク妊産婦への具体的な支援は産婦人科ガイドラインにも示されておらず実践報告も限られている。系統的レビューでは、認知行動療法に基づいた心理的介入がうつの改善に寄与することが示されている。これらの知見を踏まえ、産後うつ病や不安のハイリスクとされた妊婦を対象に、妊娠期に3回実施する産後の育児環境を想定したCBTに基づくプログラムを開発し、その有効性を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究は、周産期うつ・不安予防にむけた助産師による認知行動療法(CBT)プログラムを開発し、パイロットRCTを実施した。63人の妊婦が参加し、妊娠中に合計3回のセッションを実施した。研究結果は、特に初産婦において、介入群は対照群と比較して不安の程度の変化が大きく、小~中等度の効果量が得られた(T3-T1:d=0.35, T2-T2:d=0.53)。経産婦においては、介入群は、介入前から介入後・産後1か月とうつや不安の程度が低下することに比較して、対照群は介入後に一旦低下するものの産後1か月で再び高くなる傾向を示した。 初経産によって異なる傾向を示し、特に初産婦に効果が期待されることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
周産期メンタルヘルス支援において、妊娠期・産後の軽度から中等度のうつ症状に対して、また不安症の中等度以下の場合には、認知行動療法に基づくセルフヘルプが推奨されている。しかし、助産師による認知行動療法の実践報告は非常に少なく、日本では厳格な臨床試験による検証は見当たらない。助産師は妊産婦にとって身近な存在であり、妊娠期から産後を通して、定期的に関わることができる機会を持つ。うつ病や不安を呈するハイリスク妊婦に対して、助産師がCBTプログラムを提供することができれば、産後うつ病の発症の予防につながる。
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