研究課題/領域番号 |
20K19174
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
宮崎 あすか 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (10854573)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 妊娠 / レストレッグス症候群 / ビタミンD / レストレスレッグス症候群 / 妊婦 / ビタミンD欠乏症 / 妊産婦 / リプロダクティブヘルス / 睡眠 / 妊娠期 |
研究開始時の研究の概要 |
レストレスレッグス症候群(Restless Legs Syndrome:RLS)は、睡眠障害をはじめ健康の質に影響を及ぼす。女性に多く、特に妊娠期に顕在化する。RLSの原因は、遺伝的要因と脳内ドパミンの受容体異常または、鉄欠乏による代謝異常が挙げられるが、未だ不明な部分が多く、治療法の確立も十分ではない。近年、ビタミンD欠乏がRLSの発症・重症度に寄与していると報告されている。妊娠中は胎児の発育に伴い、ビタミンD重要の増加からビタミンD欠乏に陥りやすく、このことが妊産婦のRLS顕在化に関連していると推測される。本研究は妊娠中のビタミンD欠乏とRLSとの関連を明らかにすることを目的とし実施する。
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研究成果の概要 |
レストレスレッグス症候群(以後,RLS)は,「脚を動かさずにはいられない衝動」と,それに伴う不快感を主症状とする疾患で,妊娠期に顕在化し睡眠障害など妊産婦の健康に影響を及ぼす.本研究は,妊婦のビタミンDの状態とRLSの有病率を評価し,その関連を明らかにすることを目的に実施した.205人の対象妊婦からデータを収集し,RLSの有病率は35人(17.2%)であった.ビタミンDの状態および葉酸がレストレッグス症候群と関連していた.出産後も中等度から重度のRLS症状が持続していると答えた女性5人のうち,4人は25(OH)D値が10ng/mL未満,5人の全員が葉酸値が6ng/mL未満と低値であった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
妊娠期のRLSは,妊婦の睡眠障害や高血圧などのリスクだけでなく、産後に症状が一時的に軽快した後,慢性RLSへ移行するリスクを高める.そのため,妊娠中に適切な対処を行うことが重要となるが,第一選択薬であるドパミンは妊産婦には禁忌であるため効果的な治療が未確立であった.本研究では,妊婦のビタミンDおよび葉酸の状態がRLSと関連していることを明らかにした.さらには,ビタミンDおよび葉酸の状態が産後まで継続するRLS症状と関連する可能性があることが示唆した.本研究で得られた結果は,今後,ビタミンD欠乏がRLSに与える影響やビタミンD補充療法の有効性に関するさらなる研究の参考となることが期待される.
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