研究課題/領域番号 |
20K19180
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 公立小松大学 |
研究代表者 |
小田 梓 公立小松大学, 保健医療学部, 助教 (60845931)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 1型糖尿病 / 小児 / 睡眠 / 血糖値 / CGM / 脳波 / 糖尿病 |
研究開始時の研究の概要 |
インスリン治療が必須の小児1型糖尿病においては、無自覚のまま睡眠中に血糖変動が逸脱することも多い。特に夜間低血糖は重篤な中枢神経症状を惹起するため、家族による的確な対処行動が必要となる。本研究プロジェクトは、1型糖尿病をもつ小児の睡眠に着目した夜間低血糖の予測・回避を目的とする2部構成である。具体的には、持続血糖モニタリング(CGM)と睡眠モニタリングを併用し、血糖レベルと睡眠の連動性を示す実践検証を行う。その結果をもとに、小児と家族が研究者と協同して夜間低血糖への対処行動をロードマップとして完成させる。本研究の成果として、重症低血糖の予防の推進、小児と家族の糖尿病負担の軽減が期待できる。
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研究実績の概要 |
1型糖尿病小児1名の「血糖-睡眠モニタリング」についてデータの精査および論文の執筆を行った。研究の目的であった、睡眠中の脳波と血糖値の関係について検討するにあたり、着目点を2つに絞った。1つ目は絶対血糖値、すなわち睡眠中に低血糖および高血糖が存在するかどうかについてである。対象者は3晩すべてにおいて高血糖を、2晩目に重度の夜間低血糖を引き起こしており、当該研究の目的である低血糖時の脳波について検討することができた。このように、今回は低血糖のみに絞るのではなく、高血糖についても検討するに至っている。2つ目は新たに設定したものであり、絶対血糖値にかかわらない「血糖値の急上昇・急降下」についてである。血糖値の急上昇や急降下が起こっているときの睡眠脳波に関して検討することができた。このような「血糖-睡眠モニタリング」において、実際に対象者が血糖値の急降下が起こっているときに覚醒するのが困難であることが明らかになったが、研究実施計画にあった夜間低血糖を予測し、回避するための手がかりまでは見つかっていない状況である。この、小児1名に「血糖-睡眠モニタリング」を行った実態と、「血糖値の急上昇・急降下」時の脳波の変化すなわち覚醒反応が起きるかについて考察したものをすでに論文としてまとめている。今後2024年7月中に、英語に翻訳し「Journal of Pediatric Nursing」に投稿することを検討している。本論文に関しては睡眠の研究に精通する研究者1名、看護学を専攻する2名の研究者が共著者として執筆した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年8月から2024年5月現在において、病気休暇及び休職中のため、研究の遂行が困難な状況であった。そのため、研究期間の延長を申請した。ただし、2023年8月の段階において、当該研究の内容を論文にまとめており今後復職し次第投稿する予定である。(2024年7月より復職予定。)投稿先は、Journal of Pediatric Nursingを検討している。内容は1事例の報告であるが、小児1型糖尿病患者の睡眠と血糖値の関係について明らかにした新規性のあるものである。
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今後の研究の推進方策 |
2024年7月に論文を投稿し、年内の採択を目指す。また、さらに2名以上の小児に対して調査を行い、結果を年度内にまとめたいと考える。
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