研究課題/領域番号 |
20K19184
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 長崎県立大学 |
研究代表者 |
新田 祥子 長崎県立大学, 看護栄養学部, 講師 (70638064)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 意思決定 / 意思決定支援 / 出産場所 / 意思決定ガイド / 分娩場所 / ICT |
研究開始時の研究の概要 |
日本において、ローリスク妊婦は、病院/診療所、院内助産、助産所、自宅を出産場所として選択することができる。しかし、分娩場所ごとのエビデンスに基づいた分娩場所選択の十分な支援がないまま、妊婦は不確かな情報を基に分娩場所を決めている現状がある。周産期において、女性の主体性を尊重したケアが重要であるが、分娩場所の自己決定を支えるケア・支援がない。そのため、本研究では、「Information and Communication Technology(以下ICT)を活用した分娩場所選択支援ガイドの効果と実装の検証」を行うこととする。
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研究実績の概要 |
日本において、ローリスク妊婦が出産できる場所として、病院・診療所、院内助産、助産所、自宅があり、中でも、病院及び診療所における出産が99%を占める。本研究は、Webを活用した、出産場所を選択するための意思決定ガイドを使用し、その効果を検証することを目的とした。 研究デザインは、無作為に意思決定ガイドを使用した群(介入群)と使用していない群(対照群)の2群に割り付けるランダム化比較試験を行った。アウトカムは、分娩場所の意思決定における葛藤をDecisional conflint scale(以下DCS)で測定した。本研究では、研究参加者を、既婚、20歳以上39歳以下の出産経験があり、妊娠を希望している女性とした。同意を得た参加者に対し、無作為に割り付けを行い、ベースライン時に研究に参加した介入群238名、対照群238名を分析対象者とした。対照群では、DCSの合計得点は、変化量の平均は-5.32(SD9.08)であり、一方、介入群は変化量の平均は-13.39(SD13.81)と変化量の差において、有意な差が認められた(p<.001、t値=-7.53)。本研究の結果より、出産経験があり、今後妊娠を希望している女性において、出産場所選択に関する意思決定ガイドは、意思決定の葛藤に効果がみられた。本研究の参加者は、出産経験のある女性であるため、既に出産に関する知識をある程度有している可能性がある。 初産婦については、経験がないことによる、出産場所を検討する以前の前提知識となる出産に関する知識やイメージが、経産婦と比較すると不十分であることが予測される。そのため、本研究で使用した意思決定ガイドの副読資料として、妊娠が判明してから、どのような流れで出産までに至るかのプロセスに関する情報、出産経験のない女性へサポートとなる妊娠から出産に関する情報について重点をおいた情報を加え修正を行なった。
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