研究課題/領域番号 |
20K19188
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 昭和大学 (2022) 上智大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
平塚 克洋 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (30802475)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 小児看護 / 胆道閉鎖症 / 思春期 / 青年期 / ケアガイドライン / 実践 / セルフケア / トランジション / 実装 / 移行期 |
研究開始時の研究の概要 |
胆道閉鎖症は、小児期に発症し、継続的な治療を行う病気で、常に肝移植を要する可能性があるという特徴がある。 肝移植を受けていない胆道閉鎖症患者は、親との関係性や親から自立した生活を築くことに難しさを抱える。一方で、患者の親は、生体肝移植ドナーになる怖さや、子どもを自立させることへの不安を感じる。 そこで、患者が自ら生活を整えながら肝移植の可能性に対処していく過程を支えることを目指した、看護師が使用するケアガイドラインを開発した。 この研究では、このケアガイドラインを経験豊富な看護師に実際に活用してもらい、臨床現場で日常的に取り入れ、ケアの質向上に活かすことができるか等を検討する。
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研究実績の概要 |
胆道閉鎖症をもつ思春期・青年期患者について、生活の乱れによる不要な肝移植治療への移行、生体肝移植への準備不足等の問題が顕在化し、患者のセルフケア 能力を高めるために、看護職者が活用できる具体的なケアの指標の必要性が高まっている。本研究は、より具体的なケア指標の必要性の高まりに応え、先行研究で開発した『自己肝にて生存する思春期・青年期胆道閉鎖症患者が自ら療養生活を整えていくための患者と親へのケアガイドライン』について、有用性と継続的活用に向けた課題を検討することを目的としている。令和2年度・令和3年度は、「ケアガイドラインの有用性と活用課題に関する文献検討」を行い、「ケアガイドラインの活用に関する説明・検討会」・「臨床現場の看護専門職者によるケアガイドラインを用いた看護実践」の準備を整え、COVID-19感染により施設への立ち入りに制限があったものの、調査施設の倫理審査の承認を得て、調査施設内での調査準備に取り掛かった。 最終年度である令和4年度は、すべてのケア実施者への「ケアガイドラインの活用に関する説明・検討会」を完了した。説明・検討会の中で、疾患に対する患者の知識不足、介入のきっかけづくりの難しさ、多忙な業務が障害となっていることが明らかになった。ケア対象者である思春期・青年期患者に配布できる疾患説明パンフレットを作成し、ケア実施者と共同のもと、ガイドラインを活用した継続的なケアを施行している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、「臨床現場の看護専門職者によるケアガイドラインを用いた看護実践」と、実践を経て「ケアガイドラインの有用性と活用課題に関するインタビュー調査」の完了を予定していた。現在、ケア実施者に対する「ケアガイドラインの活用に関する説明・検討会」を完了し、「臨床現場の看護専門職者によるケアガイドラインを用いた看護実践」を開始しているが、COVID-19感染により施設への立ち入りに制限もあり、同一患者に複数回関わる期間を確保できていないため、調査期間を延長する必要性が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
臨床現場での調査継続に当たっては、引き続きCOVID-19の感染状況、調査施設の受け入れ状況等を考慮し、慎重に判断していく。次年度は、「臨床現場の看護専門職者によるケアガイドラインを用いた看護実践」、「ケアガイドラインの有用性と活用課題に関するインタビュー調査」を完了し、ケアガイドラインの有用性と活用課題の実際的な分析作業、成果公表を行っていく。
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