研究課題/領域番号 |
20K19189
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
岡 美雪 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (40824199)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 国際保健 / 妊婦健診 / プログラム開発 / タンザニア / 助産学 / 出産準備教育 / 集団教育 / 母子保健 |
研究開始時の研究の概要 |
タンザニア農村部の妊婦健診に関わる看護職不足は深刻で、受診した妊婦の待ち時間の長さと看護職の高圧的な態度から、妊婦は自身の健康状態について看護職に話すことに「心理的障壁」を感じている。研究者の事前研究で、タンザニア農村部の妊婦に小グループ健康教育を提供することで、妊婦自身の気持ちを表出することを容易にし看護職との「心理的障壁」が低くなるとの示唆を得た。 本研究は、タンザニア農村部の妊婦健診の待ち時間を利用したグループプログラムを実施することで、看護職への「心理的障壁」を低くし妊婦自身の声を表出する機会の増加と、正常な妊娠経過の知識とセルフケア能力の向上につながるかどうかを検証する。
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研究成果の概要 |
本研究により、プログラムを開発し、タンザニア農村部での妊婦健診で保健指導を担当している看護職を対象に、(1)妊娠期の身体症状の知識と、看護職との会話を促すための視聴覚教材と、(2)妊娠期の症状の知識に関する質問紙の内容妥当性と表面妥当性の検証した。プログラムで使用する教材は、先行研究と事前調査から、プログラムの目的を達成できるよう教材動画、ボードゲーム教材を開発した。結果として、プログラム内容は、現地の妊婦を対象をしたものになっており、理解しやすいとの評価を得た。また改善点として、教材動画での解説の速度が速いこと、学習に集中できるようなプログラム実施場所の検討が課題となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
基礎教育を十分に受けられない女性は、自分の意思を他者に表現する習慣に乏しく、自身の経験や知識を尊重される機会が少なく、医療者に真実を話すことが難しい。教育歴や識字能力が異なる妊婦同士でグループを形成し、ゲーム教材を通して自身の経験を語る場を提供する点は、独創的な発想であると同時に汎用性の高いアプローチである。 また、看護職と妊婦が1対1で対面する高圧的関係から、妊婦5人対看護職1人のグループ展開は、看護職が妊婦と同じ高さの目線で向き合い、妊婦の声を聞く機会となり、これまでと異なる妊婦健診の概念を提示する。
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