研究課題/領域番号 |
20K19195
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
西川 菜央 関西医科大学, 看護学部, 助教 (60826890)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 小児集中治療室 / 看護 / こどもセルフケア看護理論 / セルフケア / 小児集中治療 / PICU |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、PICUに入室しているこどものセルフケア能力の変化に着目した看護支援モデルを開発することを目的とする。こどもは重篤な状態にあっても自身で生きる力を育むことができる存在である。PICUでは医療者や養育者がその力を捉えることの難しさ故にこどもをすべて支援が必要な存在と捉え、こどもの能力を代償する傾向にあり、こどもが自身で生きていくための力を支援することが困難である。こどものセルフケア能力を捉え、その力の発達に応じた支援方法を開発することはPICUの看護において急務である。こども自身の「生きる力」に着目し、PICUにおける看護支援の現状と課題を明らかにし、具体的な支援モデルの開発を目指す。
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研究成果の概要 |
小児集中治療室(以下、PICUとする)に入室するこどものセルフケア能力の変化のプロセスとそれに対する看護の実態調査を行うことで、こどもはPICUにおいて「自身の安全を確立する」ことや「身体のコントロール機能」を優先して満たそうとしていることがわかった。看護師はPICUにおいてこどもがこれまでに培ってきた身体のコントロール機能が正常から逸脱した際に、それを取り戻そうとするこどものセルフケア能力・セルフケアにも着目し、こども自身がセルフケアの行動・行為を正常化していくことができるよう支援していく必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、こどもは重篤な状態にあっても主体的に能力を行使し、正常性を取り戻そうとしている存在であることが明らかにした。これは、これまで身体の安寧に主眼が置かれてきた小児集中治療の看護において、こどもが全ての支援を必要としている存在ではなく、こどものもつセルフケア能力を活かした存在であることを認め、その能力を活かした支援へと変換することができる学術的な意義がある。そして、集中治療の場においても、こどもが主体的にこどもの心身機能の安定と生活を維持していく権利を保持する社会的な意義がある。
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