研究課題/領域番号 |
20K19202
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
清水 恵 東北大学, 医学系研究科, 講師 (00843749)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高齢者 / 配偶者遺族 / グリーフケア / 看取りへのケア / 看護小規模多機能型居宅介護施設 / 看護師 / 介護福祉士 / ケアマネージャー / 認知症高齢者遺族 / 家族介護者 / 看護小規模多機能型居宅介護事業所 / 高齢者遺族 / 互助 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化の急激な進展の中にある我が国において、地域で生活を続けるための高齢者の支援は重要である。特に脆弱性の高い高齢者が近親者の死別を経験した際の支援(グリーフケア)は重要だが、在宅医療・介護分野では継続的なグリーフケアの提供は課題として残ったままである。また、グリーフケアでは高齢遺族の周囲の家族員からの支援も必要不可欠である。本研究では、平成24年創設の「看護小規模多機能型居宅介護」の、地域包括ケアにおいてシームレスで柔軟かつ家族全体へのケアを提供できるという特長に着目し、グリーフケアにおける家族の「互助」の促進も視野に入れ、継続的かつ包括的な新たなグリーフケアの提供方法の構築を目指す。
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研究実績の概要 |
2022年度は、看護小規模多機能型居宅介護施設(以下、看多機)のスタッフ(看護師、ケアマネージャー)を対象に、看多機を利用し亡くなられた高齢者の遺族、特に配偶者への悲嘆のケア(グリーフケア)に関するインタビュー調査の対象者を追加し、引き続き分析を行った。分析により、死亡後のグリーフケアは各事業所のにより様々であり、地域密着型サービスであるがゆえの地域性も関わっていることが考えられた。例えば、ある事業所では、普段から、看多機の利用者ではない地域住民に対して、健康体操の会などを開催しており、その普段の活動が、利用者が死亡した後も、配偶者遺族を支える場となっている可能性があることなどである。加えて、死亡前に、利用者の死に家族がそなえられるよう支援できるかが重要であることが分析により抽出できてきている。その際にも、看多機が、訪問、通い、宿泊のサービスを柔軟に組み合わせられることが利点となると考えられる。 この分析をしていくことで、看多機がグリーフケアを提供していく上での、多様なアイディアを示すことができると考えられる。さらに、病院、訪問看護と同様に、死亡後のグリーフケアの提供には限界があることも示されると考えられ、死亡前の看取り期におけるグリーフケアの意義や重要性も示されると考えられる。 2022年度は、さらに対象者を増やし、分析を行い、次の調査計画を進めることを予定していたが、新型コロナ感染拡大が大きく影響し、研究進捗は遅れている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度は昨年度開始したインタビューの対象者を追加し、分析を完了させる予定であった。しかし、看多機は、訪問看護だけでなく施設での集合型サービスも提供しているという特色から、新型コロナ感染拡大による影響を大きく受けていたと考えられ、対象者の募集が進まなかった。また、上記理由も含め、分析が完了せず、次の調査へ進むことが出来なかった。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、夏期までに分析を終了し、次の調査の計画、実施を進めていく。分析により、高齢の配偶者遺族へのグリーフケアについて、死亡後のケア、死亡前のケアなどアプローチの焦点を絞る必要が考えられるため、焦点を絞ったうえで、再度調査計画を練り直す。
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