研究課題/領域番号 |
20K19211
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
藤野 あゆみ 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (00433227)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 介護保険施設 / 看護職 / 倫理的問題 / 尊厳 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、介護保険施設(特別養護老人ホーム・介護老人保健施設)に潜在する倫理的問題を高齢者の視点から明らかにした上で、介護保険施設の看護職が高齢者の意思を尊重しながら倫理的問題を解決するための看護職対象の教育プログラムを開発・実施し、その効果を評価する。
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研究実績の概要 |
介護保険施設(特別養護老人ホーム・介護老人保健施設)には、複雑かつ多様な倫理的問題が潜在することが指摘されている。介護保険施設の看護職が倫理的問題を見過ごすことなく、的確に捉えて倫理的問題を明確化し、高齢者にとって最善の選択肢を選んで実践することは喫緊の課題である。そこで、本研究では、高齢者の視点から介護保険施設の倫理的問題を明らかにし、介護保険施設の看護職が高齢者の意思を尊重しながら倫理的問題を解決するための教育プログラムを開発・実施し、その効果を評価することを目的とした。 当初、高齢者の視点から倫理的問題を明らかにする計画であったが、COVID-19の感染拡大の影響により、介護保険施設に入所する高齢者本人にインタビューをすることが難しく、研究計画を変更することになった。本研究の第1段階として、研究参加者を入所する高齢者からその家族に変更し、高齢者の家族に対して高齢者の尊厳についてインタビューをする計画に修正し、実施した。 その結果、家族は入所する高齢者が施設のスタッフから一律の対応をされるのではなく、固有の歴史をもった人として【ケアされることで、かけがえのない存在であることが保持される】と語った。一方、家族は、高齢者がスタッフからオムツ内で排泄することを強要される等、<本人の意思に反した方法で介助される>場面において高齢者の尊厳が【脅かされることで、その存在の輪郭が浮かび上がってくる】とも語った。家族にとって入所する高齢者の尊厳は、高齢者とスタッフおよび家族との関係性の中に位置づけられることが示唆され、介護保険施設のスタッフを対象にした倫理教育プログラムの開発の重要性が確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の感染拡大の影響により本研究の研究計画の第1段階のインタビュー対象者を変更したこと、また協力施設を得ることが困難であり、インタビューの実施が遅れたため。
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今後の研究の推進方策 |
インタビューの対象者数を増やし、分析を継続する。その後、インタビュー結果を基に、介護保険施設の看護職を対象とした教育プログラムを作成し、実施する。
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