研究課題/領域番号 |
20K19250
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
|
研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
堀内 沙央里 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (40794334)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | Helicobacter pylori / 感染源 / PCR / 感染制御 |
研究開始時の研究の概要 |
ピロリ菌は経口感染し、慢性的な感染により胃がんを発症するとされている。そのため、胃がん対策にはピロリ菌の感染制御、すなわち感染源に応じた感染予防と感染の早期発見・治療が必要不可欠である。本研究では胃がんの死亡が多い地域の住民と生活環境を対象に、多角的視点からピロリ菌の感染制御;ピロリ菌の感染源の解明と感染予防策の検討、およびピロリ菌の保菌者、特に無症状の保菌者(感染源)の発見 を目指す。
|
研究実績の概要 |
本研究ではヒト(一般住民や患者)ならびに生活環境からピロリ菌の検出を試み、その蔓延実態と遺伝学的特徴を明らかにし、包括的な視点から感染源の解明を行うことを目的としている。一般住民および患者からのピロリ菌の検出については、COVID-19の影響で研究活動が制限されたことによりこれから実施が遅れている。 生活環境においては、我々が以前実施した調査(J Infect Public Health 14: 271-275, 2021)より、動物(主にイヌ)が感染源の1つとなる可能性が示唆されたことから、イヌと予想される動物の便検体3検体と環境水(沢、湖、川)3検体をそれぞれ500ml採取し、解析を行った。 環境水はろ過処理後、ろ過に使用したフィルター(0.45μm)をBrucella Brothにて洗浄し、Brucella Brothをヘリコバクター培地およびDHL寒天培地にて培養して菌株の分離を試みた。同時に、Brucella brothから直接DNAを抽出し、PCR法にてピロリ菌のハウスキーピング遺伝子であるglmM遺伝子と病原遺伝子であるcagA遺伝子を増幅した。結果、分離された菌株および抽出した細菌DNAのいずれからもピロリ菌およびピロリ菌が持つ遺伝子は検出されなかった。環境水からは、Pseudomonas属;Pseudomonas putida, P. aeruginosa等 やAeromonas hydrophila, Rahnella aquatilis等が検出された。 動物の便検体からはキットを使用して直接DNAを抽出後、PCR法にてHelicobacter 16S ribosomal RNA遺伝子、glmM遺伝子、およびcagA遺伝子を増幅したが、ピロリ菌が持つ遺伝子は増幅されなかった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19による影響で研究活動の制限が生じた。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度も、環境から採取した検体を中心に解析を進めていく。
|