研究課題/領域番号 |
20K19254
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
河田 萌生 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (30826194)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 在宅高齢者 / 食支援 / 摂食嚥下障害 / QOL / 摂食嚥下機能障害 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、在宅で療養している摂食嚥下機能障害(食べることに課題を抱える障害)を有する高齢者を対象に、食事に関する支援が生活の質の向上に寄与しているか評価するための評価尺度を作成するものである。作成過程においては、3回の試用を経て評価内容の検討、評価項目の精選を重ねると共に、臨床現場で使用できる評価方法と使用方法を検討する。これらを踏まえて、誰もが作成した評価尺度を使用できるよう使用方法を明文化する。
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研究実績の概要 |
【目的】本研究の目的は、食支援を受ける摂食嚥下機能障害を有する在宅高齢者のQOL尺度の信頼性を妥当性を検討すること、および作成した評価尺度の臨床実践への実用可能性を検討することである。 【研究成果】A県の認知症対応型デイサービス、看護小規模多機能居宅介護施設、短期入居施設において、高齢者3名の食支援場面の参与観察、家族介護者2名、歯科医師1名、 歯科衛生士1名、介護福祉士2名へインタビュー調査結果と「高齢者への食支援」の概念分析結果を統合し、食支援を受ける摂食嚥下機能障害を有する在宅高齢者のQOLの構成要素を抽出した。食支援を受ける高齢者のQOLの構成要素は、高齢者側のQOLと家族介護者側のQOLに大別された。さらに、高齢者のQOLは身体的・精神的・社会的側面に分類した。身体的側面のQOLは、「食事の時間に覚醒することができる」、「食事動作の自立性が最大限に引き出される」、「口腔内の清潔が維持される」等の10項目が抽出された。精神的側面では、「食事を美味しいと感じられる」、「苦痛なく食支援を受けることができる」等の4項目が抽出された。社会的側面では、「在宅療養を継続できる」、「他者と意思疎通が取れる」、「食支援提供者との関係性が構築される」の3項目が抽出された。家族介護者側のQOLは、「支援を提供する専門職を信頼することができる」、「窒息の恐怖から解放される」、「安心して食事の時間を過ごせる」、「自信を持って食事介助ができるようになる」等の5項目が抽出された。 上記アイテムプールによるQOL評価尺度は、概念分析の結果を基に、認知症高齢者、終末期高齢者を含む食支援を受ける高齢者全般を対象として使用できることを念頭に置いて作成をした。今後、実践で使用できるよう仮尺度を試用し、適用可能性について検討する必要がある。
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