研究課題/領域番号 |
20K19276
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
杉本 幸子 福島県立医科大学, 看護学部, 助教 (20814552)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 看護業務 / 薬局 / 地域包括ケアシステム / 地域保健医療サービス / 看護師ー薬剤師連携 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢社会に直面する日本において、看護職の役割拡大と活動の場の多様化が進んでいる。一方で訪問看護ステーションが充足せず、在宅療養支援を充分に実施できているとは言いがたい。これを解決するにあたり、全国に6万件ある薬局で、看護職が活動する「ファーマシー・ナース」が有効ではないかと考えた。そこで本研究では、薬局利用者への看護介入の効果を看護役割効果モデルにより検証し、ファーマシー・ナースが、地域で療養生活を送る患者本人やそれを支える家族にとって身近に相談できる職種となり得るか、健康に不安のある住民に対し地域包括ケアシステムに繋がるファーストアクセス機能を担う役割として有用であるかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
昨年度まで、新型コロナウイルス感染症の影響から実際の活動をするに至っていなかったが、令和5年5月8日に「5類感染症」となったことから、内諾をいただいていた薬局に研究の説明に伺った。今年度は3施設の薬局に同意をいただき、7月から順次、実際の看護活動(療養相談、健康チェック)を開始した。薬局1施設あたりの活動回数は12回で、可能な限り曜日を固定した。1回あたりの活動時間は2~3.5時間であった。活動日や時間は、薬局の待合室の混雑状況や調剤業務に影響が少ない時間帯など、それぞれの薬局の状況や希望によって決定した。看護職の活動時間の来局者数は、薬局によって様々であった。待合室が空いている時間帯および1回あたりの活動時間が限られていたため、看護活動をおこなった回数およびアンケートの回答数は当初の予定数より少ない状況である。来局者の利用目的は、ほとんどが処方薬の受け取りであった。来局者へのアンケート調査では「薬局で働く看護師に療養生活について相談したいか」を尋ね、回答者のほとんどが「したい」または「ぜひしたい」と回答している。看護職の介入後の薬局薬剤師へのインタビューでは、看護職が薬局で働く利点として、在宅医療への貢献や健康サポートを実施する上で有用であること、薬局スタッフのよい刺激になること等を述べていた。また、薬局で看護職が活動していることをもっと宣伝してもよかったのではないかと発言していた。今後の予定として、異なる背景をもつ薬局に研究への協力を依頼し、ファーマシー・ナースの役割や看護活動の課題を幅広く探索していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
薬局での活動および調査研究を行うにあたって臨機応変な対応が必要であり、研究者以外の看護職に協力を得る準備を整えることが困難であった。また一定期間、定期的に活動をするスケジュールを確保することが難しい状況であった。
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今後の研究の推進方策 |
現時点で、薬局、来局者および研究活動地域の他の職種から苦情等の問題は聞かれていないことからも、研究計画に大きな変更はない。合計8施設ほどの薬局で活動することを計画しているため、引き続きそれぞれの薬局の状況や希望に応じて3~5施設での活動を行う。
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