研究課題/領域番号 |
20K19285
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
森田 誠子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (70848746)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 行政保健師 / 行政能力 / 地方自治体 / ケース・スタディ |
研究開始時の研究の概要 |
都道府県、市区町村の地方自治体で働く行政保健師は、看護職と行政職の2つの職能を持っており、行政保健師が行政職としての働きをするためには行政能力が欠かせない。これまでに示されてきた行政能力は、事務職と共通する、地方自治体の行政職として一般に求められるものであった。看護職と行政職の2つの職能をあわせ持つ行政保健師には、一般的な行政能力では表しきれない、看護専門職の能力と一般的な行政能力が融合した特有な行政能力があることが想定される。本研究は、行政保健師に特有な行政能力、実践レベルで行政能力を発揮するスキル、およびそれらの特徴を、事務職の行政能力との比較を通じて明確にすることを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究では、Yinのケース・スタディ法に基づき、行政保健師に特有な行政能力を明確化する。 2022年度は、文献調査により行政保健師の行政能力を特定し、日本公衆衛生看護学会第11回学術集会で報告を行った。日本の行政保健師の行政能力に言及されている先行研究を講読し、既存研究における行政能力の要素を検討した。行政能力の要素は、「社会情勢と法令や政策に関すること」「自治体の政策・施策・事業の展開に関すること」「情報の収集と活用に関すること」「部下や後輩の指導と人材育成に関すること」等に分類され、新任・中堅・ベテラン/管理期のキャリアごとに特異なものと共通するものがあった。能力の概念構成としては、実践能力のうちの基本的能力、専門能力に並ぶものとして行政能力を捉えるものがあり、他方、地域活動能力、地域コーディネーション能力等と並ぶものとして捉えるものもあったため、行政保健師の行政能力の要素には統一的見解が無いものと考えられた。 今後は、この成果をもとに、行政保健師等自治体職員に対するインタビューを行う予定である。これにより、行政保健師の多様な活動と地方自治体の現状に即した行政能力が明らかになることが期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
地方自治体においてCOVID-19への対応が非常に繁忙であることから、パイロット・ケース・スタディの実施に協力を得られる自治体が見つからなかった。
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今後の研究の推進方策 |
パイロット・ケース・スタディのプロトコルやデータ収集方法を大幅に見直し研究を継続する予定である。行政保健師等の自治体職員を対象にインタビューによりデータ収集を行い、実際の保健師活動や行政活動に即した行政保健師の行政能力を検討する。これをもとに、実効性のあるケース・スタディプロトコルを作成し、ケース・スタディを実施することとする。
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