研究課題/領域番号 |
20K19303
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
久保田 茂希 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (90763798)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | ロボットリハビリテーション / 腕神経叢損傷 / 表面筋電図 / ロボットリハ |
研究開始時の研究の概要 |
腕神経叢損傷は上肢機能の廃絶をきたす重篤な外傷である。これまでに様々な手術法が考案され機能再建術が行われているが、再建できる機能には限界がある。再建後も健手の補助手レベルに留まり、より良好な機能回復を実現する新しい技術開発が望まれる。本研究では、腕神経叢損傷における肘屈曲再建術である肋間神経移行術に対して、上肢動作支援ロボットを用いた新たなバイオフィードバックリハビリテーション技術を駆使し、その筋電図学的有効性を明らかにし、その臨床応用の基盤となる研究を行う。
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研究成果の概要 |
腕神経叢損傷を受傷し肘屈曲再建術(肋間神経移行術)が施行された6症例に対して、術後肘屈曲筋である上腕二頭筋が筋力[1]に達した時点から、上肢HALを用いたバイオフィードバック訓練を実施した。6症例に対して、上肢HAL訓練中の上腕二頭筋MMT1、2時の筋活動を、無線筋電図計測機器を用いて計測しHAL装着時・非装着時で比較した。HAL装着時、非装着時での上腕二頭筋筋活動は、最大収縮時に対して各々75.1±22.8%、60.3±16.8%であり、HAL装着時が有意に高値を示した。腕神経叢損傷に対して、上肢HAL用いた肘屈曲訓練は筋電図学的に良質なバイオフィードバック訓練となりうる可能性が示唆された
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肘屈曲再建術が行われた腕神経叢損傷者に対して、上肢HALを用いたバイオフィードバック訓練は、非装着時に比べて上肢HAL装着時が有意に高値を示したため、筋電図学的に良質なバイオフィードバック訓練となり、従来のバイオフィードバック療法よりも、上肢HALを用いた訓練が筋電図学的に優れる訓練手法である可能性が示唆された。今後、本研究は、被検者数をさらに増加し、またより高い訓練効果が見込める訓練手法の探索や、回復メカニズムに関する解析研究を予定している。本研究の成果を国内・外学会・国際ジャーナルに対して投稿・公表し、社会的意義を果たす予定である。
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