研究課題/領域番号 |
20K19315
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
中村 高仁 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (70847962)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 脳卒中 / 視線行動 / サッカード / 同名半盲 / 歩行 / 視線 / 眼球運動 / 反応 / 若齢者 / 片麻痺 / 方向転換 / ステップ / 片麻痺者 / 視線行動分析 |
研究開始時の研究の概要 |
歩行中の方向転換動作は、いつ、どこを、どのように方向転換するかという情報を視線行動によって知覚・処理する知覚認知制御と、方向指示に応答したステップ動作によって運動を切り替える運動行動制御から成る。本研究では、脳卒中片麻痺者の方向転換研究でほとんど知見のない視線行動に焦点を当て、片麻痺者の方向転換課題時の視線の位置や視線の向け方によって動作応答にどのような影響を及ぼすかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
脳卒中片麻痺者は歩行中足元を見る傾向があるため、自身が対処すべき情報を事前に認識することが困難となる可能性がある。本研究の目的は、片麻痺者の視線行動が動作にどのように影響するかを明らかにすることである。 新型コロナウィルスの影響からスケジュールを大幅に修正し、主に2つの課題を行った。第一課題では、若年健常成人を対象に光刺激に対する単純視線応答課題を行い、姿勢保持・歩行条件に関わらず一定の視線応答時間となることを示した。第二課題では、同名半盲を有する脳卒中片麻痺者の視線行動に着目し、サッカード(視覚目標を捉えるための急速眼球運動)機能不全が移動時視線行動に少なからず影響している可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
同名半盲を有する脳卒中片麻痺者が障害物を見落としてしまう要因は、視野の問題だけでなく、眼球運動機能自体も関与している可能性を示した。同名半盲者は障がい側視野を補うための代償戦略によって見落としを回避しようと試みるが,それでも見落としが生じる場合,運動機能が高くても歩行自立に至らず、活動範囲を拡大することは難しい状況となる。 本研究で得られた成果を踏まえ、眼球運動機能向上によって視線行動自体を改善させることができれば、同名半盲者の活動範囲拡大につながる可能性があり、社会的意義は大きい。
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