研究課題/領域番号 |
20K19320
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
辻内 美希 昭和大学, 医学部, 助教 (40845509)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 肥大型心筋症 / 心臓リハビリ / 心臓リハビリテーション / 慢性心不全 |
研究開始時の研究の概要 |
肥大型心筋症患者では症状が軽度でも、運動耐容能の低下をみとめる事が多い。また不整脈発現の可能性より運動自体を若年期より推奨されない事が多い。慢性心不全への心臓リハビリテーションの有効性に関しては、運動耐容能・QOL改善効果のエビデンスがある一方で肥大型心筋症に対しての心臓リハビリテーションの有効性の報告はほとんどないのが現状である。 本研究ではCPXによる運動強度を設定していくため、心臓リハビリテーションを安全に施行できると考える。また、運動負荷心臓超音波検査を施行することにより、肥大型心筋症の血行動態、心臓リハビリテーションの有効性を新たにみつけていく事ができる可能性がある。
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研究実績の概要 |
肥大型心筋症(HCM)は主に運動時に出現するリスクの高い流出路狭窄や重症不整脈への懸念から、HCM患者への運動療法は積極的に施行されてこなかった。一方で 心臓リハビリテーションは様々な疾患で有効性が確立されている。 本研究により、HCMの心臓リハビリテーションの有効性・安全性を明らかにし、適切な運動療法を検討し、心臓リハビリテーションの適応拡大を目指した。運動処方は、従来の心肺運動負荷試験(CPX)による強度設定と運動負荷心臓超音波検査による強度 設定の2群を設けた。 CPX施行可能な35歳以上の肥大型心筋症患者を対象とし、左室流出路狭窄が安静時でも認められる患者は除外した。 現在まで肥大型心筋症患者では18名に運動負荷心臓超音波検査を施行し、CPXを43名に施行した。この1年では6例に運動負荷心臓超音波検査、CPXを施行したのは23例であった。運動負荷超音波検査では1例のみ流出路狭窄を認めなかった。CPXを施行した中で流出路狭窄を認めなかったのは16名であった。今年研究に同意をもらうことができなかった。今までに心臓リハビリテー ション療法に同意を得たのは2名であった。1名は運動負荷心臓超音波検査の結果での運動処方を施行し、1名は従来通りの運動処方を用いた。各種検査施行後 に5カ月の運動療法を施行した。安全に運動療法は施行でき、2名とも心臓リハビリテーション施行後の最大酸素消費量の改善を認め、2名とも呼吸苦の改善を認 めた。両検査の同意が難しく、患者のリクルートが難しい状態である。今後は運動負荷心臓超音波検査を毎年受けている患者の検査の評価や心肺運動負荷検査を施行している患者での評価を施行していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2つ検査の同意とリハビリの同意を得ることが難しかった。今後は患者に検査を実際見ていただきながら、リクルートしていく。
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今後の研究の推進方策 |
今後は積極的に肥大型心筋症の患者を選出し、可能なかぎり運動負荷心臓超音波検査、心肺運動負荷試験を施行していく。 また実際の心臓リハビリテーション をみていただき、本研究に参加していただくようにしていく。どちらか検査1つ施行できている場合も評価していく。 参加が難しいが、検査に同意 をいただく場合は検査の結果を積極的に使用し、評価していく。
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