研究課題/領域番号 |
20K19321
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東北大学 (2023) 東邦大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
宮城 翠 東北大学, 医学系研究科, 助教 (70866574)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 嚥下障害 / 頚椎固定術 / 栄養 / とろみ調整食品 / 粘度 / 頚椎アライメント / ポジショニング調整 / とろみ / 摂食嚥下障害 / ポジショニング / リハビリテーション / 嚥下調整食 |
研究開始時の研究の概要 |
世界的な高齢化により誤嚥性肺炎の罹患率は増加しており、原因となる嚥下障害の治療は急務である。嚥下障害の原因のひとつに頚部可動性の制限があるが、その機序は明らかではない。一方、後頭頚椎固定術後患者や頚椎装具装着患者においても頚部可動性が制限され、先行研究では嚥下障害の要因として頚椎アライメントの関与が示唆されているが、実際の機序は明らかではない。 そこで本研究では後頭頚椎固定術後及び頚椎装具装着患者における嚥下障害の特性・嚥下障害を引き起こす頚椎アライメント・その他の因子を明らかにする。これらが明らかになれば頚部可動性制限のある嚥下障害患者に対する新たな嚥下リハ手技開発のブレイクスルーとなる。
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研究成果の概要 |
嚥下リハビリテーションにおいて高齢者では頚部可動性に制限があり、問題となる場合が多い。本研究では頚部可動性の制限が出る頚椎固定術後の嚥下障害要因として、術前の頚椎角度が術後嚥下障害と連関していた。また、術後嚥下障害の要因と術前要因の連関を解明すべく、近年高齢化している待機的開心術後の患者を対象に解析を行ったところ、術前栄養状態が術後嚥下障害発症に寄与していた。これらのことから、嚥下障害には患者の潜在的な因子が寄与する可能性に着目し、環境因子に目を向けた。嚥下障害の環境因子として大きな嚥下調整食品の中でもとろみを再現性高く調整するために、簡易とろみ度測定器を開発し、特許取得に至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、高齢者の嚥下障害における頚部可動域制限に着目し様々な分野で成果を得た。これまで頚椎固定術後嚥下障害の発症は術中・術後因子が挙げられていたが、術前の頚椎角度により咽頭面積の狭い状態が、術後嚥下障害発症因子になることが明らかとなった。更に高齢者は外科的介入後に、潜在的な嚥下機能の脆弱性が顕在化する可能性も示唆された。この2つの事から嚥下障害と潜在的な問題点に注目し、嚥下調整食品の問題点を抽出した。嚥下調整食品の中でもとろみは作成者や施設によってバラツキがあることが問題となった。そこで、簡易的にとろみ濃度を数値化出来るトロマドラーを作製し、介護の現場での活用をめざしている。
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