研究課題/領域番号 |
20K19329
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 藍野大学 |
研究代表者 |
後藤 昌弘 藍野大学, 医療保健学部, 教授 (10449853)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 筋力増大 / 筋肥大 / 寒冷刺激 / 筋組織内低酸素 / 近赤外線分光法 / 筋力増強 / レジスタンス運動 / 筋細胞内低酸素 / 中・高齢者 / 筋力 / 筋横断面積 / レジスタンストレーニング / 寒冷 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢化社会を背景に、高齢者の自発的な活動量低下に起因とする筋力低下・筋萎縮の防止が重要課題になっている。申請者らは過去の研究において運動の急性効果である筋細胞内低酸素の程度が筋力及び筋量増大効果と正の相関関係にあることを証明した。この研究結果を踏まえ、本研究ではレジスタンス運動に局所寒冷刺激を応用し、安全かつ効果的に筋力および筋量増大をもたらす新たな運動方法の開発を目指す。先ず健常若年者を対象に安全性と急性・長期運動効果を確認し、次に高齢者を対象に研究を実施する。
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研究実績の概要 |
レジスタンス運動経験者を対象に、コールドパックを利用したレジスタンス運動の急性効果(筋組織内組織酸素代謝、電気的筋活動)を確認した。その結果、コールドパックを用いたレジスタンス運動はセット間インターバル時の酸素代謝を抑制し、筋組織内低酸素を促進することが確認できた。また、筋温度低下によって筋張力を増大する結果、レジスタンス運動時の電気的筋活動を促進することが確認できた。これらの内容を2022年4月に論文投稿した。 続いて、レジスタンス運動経験者をコールドパックレジスタンス運動群と通常レジスタンス運動群の2群に分け、8週間の運動介入が等尺性筋力、等速性筋力、筋横断面積に与える影響について確認した。その結果、コールドパックを用いたレジスタンス運動群が有意に等尺性筋収縮力・角速度120度等速性筋収縮力、筋横断面積を増大させることが確認できた。角速度200度の等速性筋収縮力についてはコールドパックレジスタンス群及び通常レジスタンス運動群の2群とも筋力増大効果が認められなかった。この理由としては運動介入として実施した4種類の上腕三頭筋を主動作筋とするレジスタンス運動の動作スピードを全て求心性収縮に1秒、遠心性収縮に1秒と角速度に例えると100度程度に設定したため、角速度200度という速い筋収縮では運動効果を発揮することができなかったと考えられる。 この研究結果は2023年11月に開催される16th Asian Confederation for Physical Therapy Congress(バンコク)で発表予定であり、その後ジャーナルに投稿する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コールドパックを用いたレジスタンス運動の長期効果について確認することができた。2023年度内に学会での発表、論文投稿を予定している。
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今後の研究の推進方策 |
コールドパックを用いたレジスタンス運動の安全性、効果が若年者を対象とする研究で確認できたので、2023年度中に中高齢者を対象とした研究に着手する予定である。
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