研究課題/領域番号 |
20K19336
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪府立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
西山 菜々子 大阪公立大学, 大学院リハビリテーション学研究科, 助教 (60824969)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | コンピテンシー / リハビリテーション専門職 / 終末期がん患者 / 緩和ケア病棟 / リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、質的・量的研究を統合する混合研究法を用いて「緩和ケア病棟入院中の終末期がん患者のQuality of Life向上において高い成果を上げているリハビリテーション専門職のコンピテンシー(成果につながる行動・思考特性)」を明らかにする。 質的研究として、熟練リハビリテーション専門職へのフォーカスグループインタビューを行い、その結果を基に質問紙を設計し、量的研究として大規模質問紙調査を施行する。これらの結果を統合的に分析し、緩和ケア病棟におけるリハビリテーション専門職のコンピテンシーおよび職種による強みの違いを同定する。
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研究実績の概要 |
近年、がんリハビリテーションは拡大傾向にあり、その科学的根拠が集積されつつある。しかし、その一方で、予後の限られた終末期がん患者を対象とした研究はほとんど無く、その有効性や推奨される具体的な介入内容は明らかにされていない。これは患者の不利益となるだけでなく、終末期がん患者に関わるリハビリテーション専門職のバーンアウトにつながるといった可能性もある。 本研究は、混合研究法デザインを用いて計画したものであり、①質的研究として緩和ケア病棟入院患者に対するリハビリテーションに熟練したリハビリテーション専門職へのフォーカスグループインタビューを行い、②その結果を基に質問紙を設計し、③量的研究として大規模質問紙調査を施行し、④これらの結果を統合的に分析して、終末期がん患者に関わるリハビリテーション専門職のコンピテンシー(成果につながる行動・思考特性)および職種による強みの違いを同定することを目指している。 延長申請を行っての第4年度(2023年度)は、緩和ケア病棟入院患者に関わるリハビリテーション専門職(作業療法士または理学療法士)に対してインタビューを対面形式で行った。当初、グループインタビューの形式を予定していたが、インタビュー対象者が脆弱な患者が入院する緩和ケア病棟に関わる医療スタッフであるという特性から、実施可能性を検討して、各施設を訪問し、個別でのインタビューを行うこととした。2024年3月時点で計4施設にインタビューを実施しており、これに加えて2~3施設分のデータ収集と分析を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
インタビュー対象者が脆弱な患者が入院する緩和ケア病棟に関わる医療スタッフであるという特性から、感染対策の継続および実施可能性を検討して、研究者が各施設を訪問し、個別でのインタビューを行うこととした。2024年3月時点で計4施設のインタビューを済ませているが、当初予定に比べるとやや遅れている。 予備的調査として実施した、日本国内の緩和ケア病棟におけるリハビリテーションの実施状況質問紙調査について、国内学会、国際学会で報告し、意見交換を行った。意見交換を通じて、新たなインタビュー施設を獲得した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、新型コロナウイルス感染症に対する感染対策は継続されていたものの、ここ数年の中では最も影響は抑えられていた。2023年度にデータ収集を行ったが、これに2~3施設分のデータ収集を加える方針である。その後、収集したデータを質的に分析し、インタビュー後に計画する②質問紙の設計、③質問紙調査<量的研究>④結果の統合・分析へ計画を進めて、終末期がん患者に関わるリハビリテーション専門職のコンピテンシーおよび職種による強みの違いの同定するところまでを目指す。
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