研究課題/領域番号 |
20K19359
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 中部学院大学 |
研究代表者 |
三川 浩太郎 中部学院大学, 看護リハビリテーション学部, 准教授 (20554611)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 慢性閉塞性肺疾患 / サルコペニア / 神経筋電気刺激療法 / 呼吸リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は一般高齢者よりサルコペニアを生じやすく,申請者の多施設共同研究においても,サルコペニアの有病率は30.0%であった.しかしながら,サルコペニア合併のCOPD患者に対する呼吸リハビリテーションプログラムは未確立である.そこで,本研究は,サルコペニア合併のCOPD患者に対し,通常の呼吸リハビリテーション(身体活動性の向上を目的とした患者教育,運動療法,栄養療法)に神経筋電気刺激療法(NMES)を併用した呼吸リハビリテーションを行い,その介入効果を検証する.
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研究実績の概要 |
令和4年度の研究課題は,令和3年度に引き続き,「神経筋電気刺激療法(neurormuscular electrical stimulation;NMES)がサルコペニア合併の慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)患者の骨格筋量の増加に有効であるか?」と設定した.令和3年度までに,外来通院中のサルコペニア合併のCOPD患者を対象とし,通常の呼吸リハにNMESを併用した12週間の呼吸リハを行い,NMESによる神経筋電気刺激に関連した有害事象は発生せず,安全にNMESを併用した呼吸リハを完遂できたことを確認した. 令和4年度は,上記の課題に対する研究対象者の登録を進め,データ収集を行った.対象は,外来通院中のサルコペニア合併のCOPD患者とし,通常の呼吸リハにNMESを併用した呼吸リハを行なった.NMESは,神経筋電気刺激療装置(G-TES1100,ホーマーイオン研究所)を用いて実施した.刺激強度は患者が耐えうる最大強度,刺激時間は20分間,周波数は20Hz(5秒on2秒offのduty cycle)とした.主要アウトカムは骨格筋指数(Skeletal Muscle Index; SMI)と下肢筋力とし,12週間の呼吸リハ前後で評価した.なお,SMIは,体組成計(Inbody470,インボディ・ジャパン)を用いて四肢骨格筋量を測定し,測定値を身長の2乗で除した値を採用した.下肢筋力の指標は,ハンドヘルドダイナモメーター(ミュータスF-1,アニマ)を用いて最大努力下での等尺性膝伸展筋力を測定し,測定値を体重で除した値を採用した.結果,骨格筋指数(ΔSMI)は+0.52kg/m2,下肢筋力(Δ等尺性膝伸展筋力)は+0.08%BWの改善を認めた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初,令和2年度および令和3年度に遂行予定であった研究課題は,COVIT-19の感染拡大予防のため,予定通りに進めることができなかった.そのため,令和4年度以降にその研究課題が持ち越されている状況となっている.一方で,令和4年度は,研究のためのデータ収集を進めるができた.つまり,以上の点を総合的に判断した結果,現在までの研究の進捗状況としては「やや遅れている」と判断した.
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度の研究課題は,本調査として,「サルコペニア合併のCOPD患者に対する通常の呼吸リハにNMESを併用した呼吸リハの効果の検証」と設定する. 外来通院中のサルコペニア合併のCOPD患者を対象とし,その対象をランダムに対照群と介入群に分け,NMESの介入効果の検証を行う.対照群は通常の呼吸リハのみ,介入群は通常の呼吸リハにNMESを併用した呼吸リハを行う.令和5年度の上半期は,研究対象者の登録およびデータ収集を推進する.そして,令和5年度の下半期では,データ解析後,国内外における関連学会での発表や学術論文へ投稿し,成果報告を行っていく予定である.
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