研究課題/領域番号 |
20K19366
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
大森 史隆 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 言語聴覚士 (70551307)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 遠隔嚥下検査 / 遠隔 / 嚥下検査 / 嚥下訓練 / 言語聴覚士 / 遠隔医療 / 在宅 / セルフトレーニング / 嚥下 / リハビリテーション / 検査 / オンライン / 訓練 / スクリーニング |
研究開始時の研究の概要 |
在宅の嚥下障害患者に対する支援は十分かつ効率的に行われていない。背景には、地理的特性、高齢者側の身体的問題、医療者側のマンパワー不足、移動時間等が複合的に関与している。この問題点を軽減するために、本研究では、Web会議システムを活用した遠隔嚥下リハビリテーションシステムを試行的に導入・検証する。内容は、1)遠隔嚥下スクリーニングの実証実験や対象者の満足度調査;2)遠隔での“セルフトレーニングの促進的介入”の効果検証;3)対面・遠隔併用条件で行う舌の筋力増強訓練の効果検証(ランダム化比較試験)である。これによって、多くの在宅高齢者に提供できる遠隔嚥下リハビリテーションシステムの構築を目指す。
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研究成果の概要 |
遠隔嚥下検査(remote examination of deglutition:RED)を作成し、対面および遠隔条件で信頼性と妥当性を確認した。その後、REDを病院にいる言語聴覚士と患者のいる在宅とをWeb会議システムで接続して実施した。一致度は高いものの、「機器類を置く場所に困る」、「通信環境が良くない」等、在宅ならではの問題に留意する必要性があった。遠隔でのセルフトレーニングの促進的介入をABAB法を用いて単一事例研究を行った結果、促進的介入の効果が認められた。前舌保持嚥下嚥下法の訓練を初回は対面で、2回目以降は遠隔で実施した。訓練の確認や負荷量の調整を全例遠隔で可能であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遠隔嚥下評価の多くは、対面用に作成されたものを遠隔で実施可能かどうかを検証するものであった。本研究では、遠隔実施可能かつ嚥下障害検出に有効な項目で検査を構築し、その信頼性、妥当性を検証した点に意義がある。また、このremote examination of deglutition (RED)を在宅でも使用可能であることを確認した。さらに、遠隔での”セルフトレーニングの促進的介入”および遠隔での間接嚥下訓練を実施した。遠隔での促進的介入の有効性、遠隔でも一部の訓練が可能であることが示された。 今後、離島や積雪地帯といった医療資源の限られた環境、感染症の拡大期等で、一連の研究結果の活用が期待できる。
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