研究課題/領域番号 |
20K19367
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター (2022) 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) (2020-2021) |
研究代表者 |
崎谷 直義 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, リサーチフェロー (30824859)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 運動 / 変形性膝関節症 / メカニカルストレス / 運動療法 / 物理的刺激 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国において、有効で安全・安価な変形性膝関節症(膝OA)の予防・治療法の開発がもたらす益は極めて大きい。膝OAに対する治療の第一選択は運動療法であり、その高い鎮痛効果は統計的に証明されている。しかし、その効果の背景にある分子メカニズムが未解明である。本研究では、身体運動に伴い身体局所に応力変化が生じ、その部の組織・細胞に物理的力刺激(メカニカルストレス)が加わることに着目する。膝OAに対する運動療法の効果が局所の応力分布変化を介するという仮説に基づき、局所のメカニカルストレスが膝OAの病態に関わる炎症を抑制する作用を検証し、その背景となるメカニズムを分子・細胞レベルで解析し、明らかにする。
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研究成果の概要 |
当初の計画では、メカニカルストレス介入にて、運動による変形性膝関節の改善効果を再現できるかを検証する予定であったが、技術的な問題が生じ、研究の遂行に遅滞が生じた。そこで、高血圧症に対するメカニカルストレス介入実験も併せて行い、以下の結果を得た。 1) ラットを用いた実験で適度な運動として用いられる中速度トレッドミル走行で生じる頭部の加速度を再現する機器(passive head motion: PHM)を開発した。 2)PHMによる介入は、血圧調整中枢である頭側延髄腹外側野の間質液流動を生じさせ、それに伴い生じる流体せん断力がアストロサイトのAT1R発現を低下させ、高血圧を改善した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
運動による健康増進効果は多岐にわたる。その効果は統計学的に証明されているが、分子メカニズムには不明な点が多い。運動効果の背景で間質液流動に伴う流体せん断力による細胞機能制御が重要な役割を果たすことを明らかとした本研究は、運動による健康増進効果の分子メカニズムの解明を目指す研究に新たな視点を提供する。
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