研究課題/領域番号 |
20K19374
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
中村 香織 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (50817632)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 遺残疼痛 / 術後遺残疼痛 / 膝関節手術 / 膝蓋下脂肪体 / 線維化 / 理学療法 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、理学療法には術後遺残疼痛を克服できていないという課題がある。本研究の目的は術後遺残疼痛に対する理学療法の作用機序の解明とラットとヒトでの多角的定量評価を通じた理学療法の効果の検証である。我々は膝蓋下脂肪体線維化‐遺残疼痛モデルの術後遺残疼痛研究への有用性を示しており、本課題は以下の3 stepでおこなう。 ① 膝蓋下脂肪体線維化‐遺残疼痛モデルを用いた理学療法ラットの確立 ② ラットを用いた異なる作用機序の理学療法の効果の定量的評価と作用機序の解明 ③ ヒトに対する異なる作用機序の理学療法の効果の検証:ランダム化比較試験 本研究は健康寿命を延伸するために重要である。
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研究成果の概要 |
ヒトに対する研究においてACLR再建患者で痛みは軽度線維症群に対し重度線維症群で有意に大きかった。同時にPhysical activity scoreも軽度線維症群に対し重度線維症群で有意に低かった。3日または4日後の滑液で重度線維症群で炎症サイトカインであるIL1β、IL6,IFNガンマーの増加を認めた。重度のIFP線維化がACLR後3ヶ月の臨床転帰を悪化させ、滑液中の炎症性サイトカインが上昇する事を見出した。ラットでは理学療法を再現する、膝蓋下脂肪体痛モデルとハイドロリリースを再現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、理学療法には術後遺残疼痛を克服できていないという課題がある。そこで、本研究では術後遺残疼痛に炎症サイトカイン上昇と線維化が関与するという、疼痛発生の機序の一端を解明し、またラットでの多角的定量評価をを確立した。本研究成果は高齢化社会を迎え、手術件数が増加している日本において術後遺残疼痛を改善することにより、健康寿命を延伸するための研究の礎と考えられる。そのことは学術的、社会的意義があると言える。
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