研究課題/領域番号 |
20K19377
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 京都大学 (2022-2023) 公益財団法人東京都医学総合研究所 (2020-2021) |
研究代表者 |
兼重 美希 京都大学, 医学研究科, 助教 (40867868)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 脊髄 / 筋 / 電気刺激 / 一次運動野 / 機能回復 / 脊髄損傷 / 刺激 / 筋肉 / 人工神経接続 / 適応 |
研究開始時の研究の概要 |
脊髄損傷により、大脳皮質から脊髄への運動指令が阻害されると運動麻痺が生じる。本邦の疫学調査によると、患者の約6割は不全麻痺であり、部分的に随意筋活動が残存しているものの、彼らは損傷前と同様に自分の身体を動かすことは出来ない。本研究では、不全麻痺を呈する脊髄損傷を対象に、麻痺肢の減弱した随意筋活動を使って、損傷より下位の脊髄を電気刺激する筋→脊髄間人工神経接続を開発する。そして、脊髄損傷後の運動機能の回復と機能回復に内在する神経機序の解明を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、頸髄の不完全損傷によって上肢の不全麻痺を呈したサルを作製し、麻痺肢の減弱した随意筋活動を使って、損傷より下位の脊髄を電気刺激する筋ー脊髄間人工神経接続を開発した。そして、筋ー脊髄間人工神経接続によるリハビリテーション中の脊髄からのアウトプット、一次運動野神経活動、行動データを同時に記録した。その結果、 筋ー脊髄間人工神経接続によるリハビリテーションは脊髄損傷後の運動機能を回復させること、その背景には脊髄からのアウトプットは上昇し、一次運動野神経細胞活動の変調は減少することがわかった。本成果は学会発表し、一部の結果を論文として出版した。残りの結果についても論文投稿準備中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、脊髄損傷後の残存した筋活動依存的に損傷下の脊髄を電気刺激する筋ー脊髄間インターフェースは、脊髄損傷後の運動機能の回復に貢献することがわかった。またその背景には、損傷下の脊髄および損傷より上の一次運動野における可塑的な変化があることが明らかとなった。本手法は、脊髄損傷者の新たなリハビリテーションとして期待される。
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