研究課題/領域番号 |
20K19389
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
長坂 和明 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (70833812)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | tACS / 安静時脳機能結合 / fMRI / 痛み / 島皮質 / 経頭蓋交流電気刺激 / 慢性疼痛 / リモート / ニューロモジュレーション / リハビリテーション / 後部島皮質 / 経頭蓋直流電気刺激 / リモート制御 / 可塑性 / 小脳皮質 / ニューロリハビリテーション / 機能的結合 / 脳機能構造 / 疼痛 / 視床痛 |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中後の後遺症の一つである異常な痛みに有効な治療法はない.これまで島皮質と呼ばれる脳領域の異常な活動亢進が,この痛みに関与していることが明らかとなっている.この領域の活動を調節することが痛み治療に重要であるが,当該領域は脳の深部に位置するため直接介入することが困難である.そこで本研究では,島皮質と解剖学的に,または機能的に繋がりがある表層の脳領域をMRIを用いて明らかにし,その領域を電気刺激することで,遠隔に島皮質の活動を操作できるかを検証する.さらに,この活動変化によって被検者が知覚する痛みが変容するのかも検証する.これら一連の研究結果によって,新たな難治性疼痛治療法の確立に貢献する.
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研究成果の概要 |
脳卒中後の病的な痛みの出現や維持には後部島皮質の活動亢進が関与することが明らかになっていた.本研究課題は,表層の脳領域への非侵襲的な電気刺激によって島皮質の活動制御を試みるものであった.健常人を対象とした安静時神経ネットワーク解析によって,後部島皮質は小脳や前頭前野領域と機能結合があることが明らかになった.さらに小脳と前頭前野領域への経頭蓋交流電気刺激によって,物理的に離れた後部島皮質においても脳活動が変化しうることを見出した.この成果は島皮質の活動のリモート制御を示唆するものであるが,これら効果の個人差は非常に大きいことも明らかになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで治ることがないとされてきた一部の慢性疼痛に対する脳活動をターゲットとした治療法確立に繋がる.さらに表層の刺激による深部脳領域への効果の汎化メカニズムを明らかにできれば,精神疾患や依存症などの病態にも適応できる可能性がある.
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