研究課題/領域番号 |
20K19390
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
犬飼 康人 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 准教授 (20757801)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 小脳 / 前庭器官 / 非侵襲的脳刺激 / ノイズ電流 / バランス機能 / ガルバニック前庭刺激 / 前庭 / 経頭蓋磁気刺激 / バランス |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは,「小脳への経頭蓋直流電流刺激(小脳tDCS)」や「前庭器官へのノイズ電流刺激(nGVS)」は,バランス機能を向上させる有効な治療法であることを明らかにしてきた.しかしながら,これらの治療法には,刺激効果の背景にあるメカニズムが解明されていないという致命的な欠陥が残っており,各刺激の刺激効果の関係性も不明である. 本研究では,これまでの研究成果を発展させ,小脳tDCS とnGVS の①刺激効果の背景にある神経基盤と,②各刺激効果の関係性を明らかにする.この2 点を明らかにし,小脳―前庭システムに対するハイブリット刺激法の確立を目指す
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研究実績の概要 |
本研究課題は,バランス機能を向上させることが報告されている小脳や前庭器官への非侵襲的な電流刺激の効果メカニズムの解明を目的としている. 昨年度はバランス機能を向上させる非侵襲的な電流刺激法である前庭ノイズ電流刺激(nGVS)の刺激効果メカニズムの検証を行い,前庭ノイズ電流刺激の刺激効果に前庭脊髄機能の変調が関与していることを明らかにした. 今年度は,これまでの研究成果から立位バランスを向上させることが明らかになっている小脳への経頭蓋直流電流刺激(tDCS)の刺激効果に前庭脊髄機能の変調が関与しているのかを検証した.健常若年者を対象に小脳へのtDCS(Anodal条件,Cathodal条件,Sham条件)の前後に立位重心動揺測定と前庭脊髄機能の評価を行った.統計解析の結果,Anodal条件ならびCathodal条件でのtDCS後に立位重心動揺が減少する被験者では,前庭脊髄機能が向上していることが明らかになった.一方,Sham条件でのtDCS後ではそのような傾向は認められなかった. 今年度の研究成果より,小脳tDCSにより重心動揺が減少する効果メカニズムには,前庭脊髄機能の変調が関与している可能性が示唆された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍の影響により,被験者募集ならび実験に時間を要してしまったため.
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今後の研究の推進方策 |
現在,既にデータ測定は終了しており,今後は得られたデータの解析を進め,論文投稿に向け準備を進めていく予定である.
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