研究課題/領域番号 |
20K19407
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 熊本保健科学大学 (2021-2022) 東北大学 (2020) |
研究代表者 |
本田 啓太 熊本保健科学大学, 保健科学部, 講師 (30823314)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 脳卒中片麻痺患者 / 歩行 / 転倒 / 身体活動量 / 全身角運動量 / Margin of stability / バイオメカニクス / 3次元動作解析 / 脳卒中 / 不整地 / 角運動量 / 不整地歩行 |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中片麻痺患者の歩行能力の低下は重要な社会問題であり、この問題の解決のためには歩行障害のメカニズムを明らかにする必要がある。本研究では転倒リスクが低く、身体活動量が高い脳卒中片麻痺患者の歩行の特徴を明らかにすることを試みる。本研究では、地域在住の脳卒中片麻痺患者を対象として、実験室内での平地及び不整地歩行の動作解析と6ヶ月間の転倒歴及び1日の平均歩数の前向き調査を行う。本研究の目的は、脳卒中片麻痺患者の転倒リスク及び身体活動量と不整地歩行時の動的安定性の関係を明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
本課題では転倒リスクの高い脳卒中患者の不整地歩行時の特徴を調べた。研究①では、芝生路面の歩行時において、転倒歴のある脳卒中片麻痺患者は、つま先離地時の骨盤後傾角速度を増大することでつま先クリアランスを高くする特徴があることを明らかにした。研究②では、年齢が高い健常者ほど、柔らかい路面の歩行時に前後方向の動的安定性を高め、これは胸郭前傾角度と初期接地時の足関節底屈角度の増大によることを示した。研究③では、脳卒中片麻痺患者が柔らかい路面の歩行時に健常者と同様に前後方向の動的安定性を高めることがなく、麻痺側立脚期の膝関節最大伸展角度及び非麻痺側初期接地時の足関節角度の調整に問題があることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題は、高い転倒リスクが問題となる脳卒中片麻痺患者の不整地歩行時の動的安定性について調べた初の試みである。本課題では、転倒の主な原因である躓きとバランス損失の視点から芝生及び柔らかい路面の歩行時の特徴を調べた。芝丈が30 mmの路面では転倒リスクが高い脳卒中患者の骨盤に特徴的な動きがあることや身体動揺を誘発するような柔らかい路面では脳卒中患者が適切に前後方向の動的安定性を制御できないことを明らかにした。これらのことは転倒を予防しながら、屋外活動の範囲を拡大していくために、脳卒中患者の歩行リハビリテーションにおいて注目すべき点を整理することに繋がった。
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