研究課題/領域番号 |
20K19413
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中島 勇樹 広島大学, 病院(医), 理学療法士 (70741289)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 膵癌 / リハビリテーション / 運動機能 / 身体活動量 / EMS |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌の治療においては、外科的切除と補助化学療法が重要であり、術後には速やかな日常生活動作の回復が必要であると考えられる。術後の運動機能や骨格筋量維持のためには、リハビリが重要であると考えられるが、運動機能の関する報告は、未だに少ない現状である。そのため、本研究では、運動機能の変化に関連する因子を明らかにすることとElectrical muscle stimulationを用いた介入の効果検証を行う。
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研究実績の概要 |
本研究は周術期膵癌患者に対する有効なリハビリテーションを提供するため研究Aおよび研究Bの二つの研究から構成されている。 研究Aでは膵癌患者の運動機能とQOLの関連について調査した。術後には運動機能(握力、下肢筋力、歩行速度)が低下する傾向にあることが示された。QOLについては術後早期には低下するという先行研究同様の結果であった。加えて、QOLの低下に歩行速度の低下が関連することが示され、運動機能の維持の重要性が示された。このことから、運動機能の維持はADLのみでなくQOLの維持といった観点からも重要である可能性が推察された。膵癌患者では下肢筋力が低下する可能性が示されており、立ち上がり能力と歩行機能の関連について、報告を行った。また、膵癌患者では、身体活動量が低下する可能性が示されており、身体活動量を含めた解析を実施している。 研究Bでは、周術期に一般的に用いられるEMSの効果検証を行う。本年度、胸部、腹部外科術後のEMSが運動機能に与える影響について系統的レビューを行なった。系統的レビューの結果、現時点で膵癌に関する介入は報告されていないことが明らかとなっている。我々の調査ではEMS使用例では、有意な歩行機能の低下を認めなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究Aについては、概ね順調に進捗しており、関連項目となりそうな身体活動量に関する調査を追加した。研究Bについては、系統的レビューを追加し介入効果について検討を行なっており、進捗がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究内容は概ね開始時と変更のない予定であるが、次年度中にはEMSを使用した結果について国際学会にて発表予定である。
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