研究課題/領域番号 |
20K19415
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
田代 英之 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教 (80791946)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 脳卒中 / 体幹機能 / 反応的姿勢制御 / 転倒 / ステップ反応 / 体幹機能的トレーニング / 加速度計 |
研究開始時の研究の概要 |
つまづきや滑りといった転倒のきっかけが生じた際にバランスを回復するメカニズムについて理解し、関連する機能障害を明らかにすることは転倒を予防するために不可欠である。脳卒中片麻痺者では、運動麻痺や感覚障害、高次脳機能障害のため転倒発生率が健常高齢者と比較して非常に高く、転倒のきっかけに対してバランスを回復する動作が困難あるいは不十分である。本研究では、脳卒中片麻痺者において臨床的によく観察される体幹機能障害に着目し、①脳卒中片麻痺者の反応的姿勢制御能力と体幹機能障害の関連を調べ、②体幹機能トレーニングが反応的姿勢制御を向上させるか検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、脳卒中片麻痺者によくみられる体幹機能障害に着目し、脳卒中片麻痺者の反応的姿勢制御能力と体幹機能障害の関連を調べ、体幹機能トレーニングが反応的姿勢制御を向上させるか検証した。慢性期脳卒中片麻痺者12名を対象とした実験研究の結果、体幹機能障害が重度である者ほどステップ反応を誘発する外乱刺激の強度が低いことが明らかとなった。また、慢性期脳卒中片麻痺例が体幹機能を改善するセルフエクササイズを実施した結果、体幹機能の向上に伴いステップ反応の運動学的変数が改善することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳卒中片麻痺者は、転倒のきっかけに対してとっさに一歩踏み出してバランスを回復する動作(ステップ反応)が不十分であることが知られている。脳卒中片麻痺者では上下肢の片麻痺症状だけでなく体幹機能障害が併存している場合が多く、体幹機能のトレーニングは多様な課題に対応しうる一般的な運動介入プログラムによるトレーニングとして期待できる。本研究は体幹機能のセルフエクササイズによって反応的なステップ動作に伴う体幹動揺を抑制する可能性を示し、脳卒中後遺症者をはじめとする様々な疾病を有する高齢者の転倒予防に寄与することから社会的意義がある。
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