研究課題/領域番号 |
20K19417
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
村田 健児 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (30792056)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 変形性膝関節症 / 関節不安定性 / ヒアルロン酸 / 関節軟骨 / 軟骨細胞 / メカニカルストレス / 細胞膜機械受容イオンチャネル / ルブリシン |
研究開始時の研究の概要 |
運動が軟骨代謝制御において重要な役割を果たしていることは明らかであるが、運動強度や運動量ではなく、関節の安定性・不安定性という「運動の質」に着目した新たな視点の研究である。関節内に生じている関節不安定性がメカニカルストレスとして探知され、分子生物学的情報に変換されるメカノトランスダクションが生じていることを証明し、再生医療等におけるリハビリテーション指針の一助となることを目指す
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研究成果の概要 |
関節軟骨の変性を主病変とする変形性膝関節症(膝OA)について、予防法に関する効果的な手段はまだ確立されていない。この課題に対して、関節のぐらつき、すなわち不安定性が関節軟骨変性や滑膜炎を悪化させ、膝関節内のヒアルロン酸や軟骨構成タンパク質であるグリコサミノグリカンを減少させることを明らかにした。これらを予防するために、不安定性膝後の滑膜炎阻害剤を用いた治療の結果、膝関節の滑膜炎を抑制し、さらに滑膜細胞への直接的な炎症抑制効果も示した。この成果は、関節の不安定感は滑膜炎誘発し、軟骨への変性を導く可能性を示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
身体にとって、”硬いが悪い”というわけではなく、適切な硬さが我々の関節には求められる機能である。この適切な硬さが靭帯の損傷やホルモンバランス、加齢によって保てなくなった場合、関節には炎症や疼痛などのネガティブな影響が出現する可能性がある。そのような場合、膝関節の不安定を抑制するために装具療法が効果を発揮することも、我々のシステマティックレビューから明らかにしている。 現在、これまでの成果をもとに、ヒトの軟骨変性過程に類似する新たな変形性膝関節症モデルを作成している。このモデルの軟骨組織のシークエンス解析を進めており、軟骨組織に対する機械的ストレスの影響をより具体的に示すことを目標としている。
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