研究課題/領域番号 |
20K19418
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東都大学 (2023) 埼玉県立大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
鬼塚 勝哉 東都大学, 幕張ヒューマンケア学部, 助教 (90866815)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 理学療法 / 人工膝関節全置換術 / 立ち上がり動作 / 運動学的解析 / マーカーレスモーションキャプチャ / 機械学習 / 30秒間椅子立ち上がりテスト / 変形性膝関節症 / 理学療法評価 / Support Vector Machine解析 |
研究開始時の研究の概要 |
人工膝関節全置換術後の患者において、適切かつ効果的なリハビリテーションにより、機能の回復や動作の獲得を目指すことが重要である。臨床における動作の評価として、定量的評価は標準化されているが、定性的評価は治療者の経験則で行われることが多く、臨床的アウトカムとの関連も不明であるため、科学的根拠に乏しいことが積年の課題である。 本研究では、マーカーレス骨格検出ソフトウェアを用いて算出した立ち上がり動作時の運動学データをもとに、機械学習アルゴリズムにより動作の特徴量を示し、臨床的アウトカムとの関連を明らかにすることで、臨床症状の予後予測に有用となる動作の定性的評価法を確立する。
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研究成果の概要 |
(1)マーカーレスモーションキャプチャ(Pose-Cap)の信頼性と妥当性を検討した結果、Pose-Capは体幹・股関節・膝関節・足関節運動の関節角度の算出に高い再現性を示し、特に股関節と膝関節において三次元動作解析装置と高い一致性を示した。(2)TKA術後1年経過症例を対象に、立ち上がり動作の48個の運動学パラメータから5つの主成分を抽出し、それに基づく運動学的特徴を用いて3つのサブグループ分類を確立し、立ち上がり動作の運動学的特徴が臨床転帰に影響することを示した。(3)3つのサブグループを教師データとした機械学習分類モデルを作成し、RUSBoostを用いたモデルが最も高精度な予測を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、TKA患者を対象とした30秒間椅子立ち上がりテスト中の立ち上がり動作の運動学パラメータを用いて臨床アウトカムとの関連を示した初めての研究であり、さらに機械学習モデルの作成にまで至った点が新規的である。従来の30秒間椅子立ち上がりテストは、カットオフ値などの固定値により臨床判断を行なっていたが、マーカーレスモーションキャプチャと機械学習モデルを複合することで、個別性を反映した新たな立ち上がり動作評価システムとして、臨床へ応用できる可能性を示した。
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