研究課題/領域番号 |
20K19419
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 神奈川県立保健福祉大学 |
研究代表者 |
田中 繁治 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教 (50817666)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 変形性股関節症 / リハビリテーション / 理学療法 / 歩行能力 / Quality of life / 生活の質 / Total hip arthroplasty / 人工股関節全置換術 / QOL / 歩行 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、人工股関節全置換術(THA)患者の手術前後の生活の質(QOL)および身体機能(歩行能力、筋力、脚長差、疼痛の程度)を計測する。得られたデータについては、決定木分析により解析し、手術前から介入すべき身体障害および介入時の具体的な目標値を設定する。このことにより、より効果的な理学療法プログラムの構築を行う。
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研究成果の概要 |
本研究は5施設の医療機関で実施された観察研究である。本研究では最終的に281名のデータ測定を完了した。本研究において、人工股関節全置換術(THA)前の歩行能力を維持するためには患側膝関節伸展筋力、患側股関節伸展可動域、股関節屈曲可動域を保持することが重要であることが明らかとなった。また、これらの機能へ介入する場合の改善に関わる目標値としては、膝関節伸展筋力が0.33Nm/kg、股関節伸展可動域が3.3度、股関節屈曲可動域が4.7度であることを明らかにした。加えて、QOLに関連する要因としては疼痛に対する破局的思考が独立して影響することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わが国の高齢化に伴い、変形性股関節症患者は増加の一途をたどっている。その数は、日本整形外科学会の統計によると510万人と推計され、THAを受ける患者数はこの10年で約1.7倍に増加したとされる。変形性股関節症は関節組織の破壊に伴った激しい痛みを主症状として、歩行能力の低下から社会参加の制約をきたす。そして、THA後にも回復が遅延する者がいるため、身体機能を回復させるための効果的な理学療法プログラムの構築が必要であった。本研究により、これまでに明らかになっていなかった術前の身体機能としてどこに対して介入を行い、そしてどの程度まで機能を回復させる必要があるのかのエビデンスが得られた。
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