研究課題/領域番号 |
20K19440
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
小林 理香 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), その他部局等, 研究員 (90728271)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 鼻咽腔閉鎖機能 / 吸気流量 / リハビリテーション / 訓練方法 / MRI / 客観的評価 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、吸気流量に着眼した新たな鼻咽腔閉鎖機能の訓練方法の提案に向けて、安全性が確立されている喘息患者用の簡易的な測定機器である経口吸気流量計を用いて鼻咽腔閉鎖不全の患者に対して訓練効果を測定し、音声障害や構音障害等の分野におけるリハビリテーションへの臨床応用を検討する。すでに数名のデータは取得しておりAuris Nasus Larynx. 2019でも結果を発表したが、さらに症例数を増やし、本手法が有効な病態について検討するとともに鼻咽腔閉鎖機能が改善する機序を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は吸気流量に着眼した新たな鼻咽腔閉鎖機能の訓練方法の提案に向けて、喘息患者用の経口吸気流量計(インチェック)を用いて鼻咽腔閉鎖不全の患者に対する訓練効果を測定し、音声障害や嚥下障害におけるリハビリテーションへの臨床応用を検討することである。 コロナ禍で鼻咽腔閉鎖不全患者の症例数は少ない状況であったので、この訓練方法を客観的に検証するために、まず生理実験として吸気・呼気時のMRI撮影を行い、鼻咽腔閉鎖の違いを比較した。結果として「強く吸う」では他のタスクに比べ、軟口蓋が最も高く挙上し咽頭後壁にも確実に接触し、吸気を用いた鼻咽腔閉鎖機能の訓練効果はこの生理実験によって裏付けられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先天的な鼻咽腔閉鎖不全の多くは口蓋裂が原因であるが、後天的には加齢による生理的鼻咽腔閉鎖不全、脳血管障害や神経疾患による場合が多く、長寿社会において今後も増える病態である。 言語聴覚療法における鼻咽腔閉鎖機能の訓練方法としてブローイング等呼気を利用した方法はある。我々の研究(小林ら. Ann Allergy Asthma Immunol.2015)で鼻咽腔閉鎖機能は呼気よりも吸気と関係があることが明らかになり、吸気を用いたリハビリテーションへの臨床応用を考えた。鼻咽腔閉鎖不全患者に吸気訓練を施行したところ、いずれも改善が見られた他、MRIによる生理実験によってこの訓練方法の有効性が裏付けられた。
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