研究課題/領域番号 |
20K19448
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
西川 裕一 金沢大学, フロンティア工学系, 助教 (90644980)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | パーキンソン病 / 運動単位 / 筋電図 / パーキンソン症候群 / パーキンニズム / 筋強剛 / 表面筋電図 / パーキンソニズム |
研究開始時の研究の概要 |
パーキンソン病患者の治療効果判定として、主症状である筋強剛を評価する手法は、患者の主観的な訴えや、評価者が手足を動かした際の他動抵抗感でしか評価することができないのが現状である。本研究は、多チャンネル表面筋電図法による運動単位の定量的な解析を、筋強剛の新しい評価に応用することを目的としている。筋強剛の変化を定量的に示すことができれば、有効な薬剤を検討する上で、非常に重要な評価ツールとなり、各症例に応じたオーダーメイド医療が可能となり、非常に発展性の高いものになり得る。
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研究成果の概要 |
本研究では、パーキンソン病患者に生じる運動神経系の活動変化に着目し、主症状の一つである「筋強剛」を定量的に評価する手法を確立することを目的に行った。本研究では、発症初期から発症後期まで幅広いパーキンソン病患者を対象に運動神経の活動解析を行った結果、症状の進行と共に健常者が示す運動神経の活動とは異なるパターンを呈することを確認した。また、内服薬の投与により運動神経の過剰な活動が是正されること、類似疾患であるパーキンソン症候群とは異なる運動神経の活動パターンを呈していることを客観的に捉えることができた。これらの成果は、治療効果や疾患の鑑別に応用できることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パーキンソン病は、神経変性疾患の中でも有病率が高い疾患であり、高齢化に伴い罹患率も高まっている。パーキンソン病の主症状である筋強剛は、関節が動かしづらくなる症状のことであり、内服薬やリハビリテーションを行う上で、症状がどのように変化したのかを正確に捉える必要があるが、これまでの手法では客観的に症状の変化を捉えることができなかった。本研究成果により、筋強剛の変化を数値として捉えることができ、病期の進行や、内服薬の効果、他の類似疾患との鑑別に有用であるという成果は、パーキンソン病の治療効果判定および疾患の鑑別における新たな評価手法として、非常に意義が高いものであるといえる。
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