研究課題/領域番号 |
20K19450
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
西 啓太 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (60823292)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 有限要素法 / バイオメカニクス / 腰痛 / 定量的CT / 骨形態 / 有限要素解析 / 骨密度 / 境界条件 / 仙腸関節 / 骨盤 / 非特異的腰痛 / 仙腸関節形態 / 生体力学 |
研究開始時の研究の概要 |
腰痛は日本国民の代表的な愁訴であるが、腰痛の8割以上は原因の特定が困難な非特異的腰痛であると報告されており、これらの問題解決が喫緊の課題となっている。さらに、いくつかの腰痛に関する疫学調査では、非特異的腰痛患者の2~3割は仙腸関節障害が起因であると報告しているが、仙腸関節障害の病態メカニズムやリスク因子に関しては未だ不明な点が多い。そこで、我々は仙腸関節形態の個体差に着目し、関節形態の違いが骨盤の生体力学に及ぼす影響を明らかにすることを目的に、有限要素法を用いた研究を策定した。本研究の成果は、仙腸関節障害の病態解明につながり、非特異的腰痛へのより効果的な診療戦略の構築に大いに貢献すると考える。
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研究成果の概要 |
骨量ファントムを用いた定量的CT画像から、骨盤を中心に椎骨や頭蓋骨、四肢骨の骨密度データを採取し、高齢者における各部位の骨密度変化の関係を調査した。その結果、①海綿質と緻密質 ②荷重骨か非荷重骨 ③膜内骨化か軟骨内骨化の要因により、骨密度の加齢に伴う変化が異なることが明らかになった。また、頭蓋骨の骨密度に関しては、加齢の影響をほとんど受けないことが明らかになった。 本研究において、脊柱骨盤領域の有限要素解析を実施するための手法を開発することができた。この手法は関連領域の解析に応用可能であり、今後も多くの研究成果が得られると考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
二足歩行するヒトの脊柱骨盤領域のバイオメカニクス研究は動物モデルを使用することに限界がある。しかし、CT画像データをもとに実施する有限要素法は、ヒトの骨格におけるバイオメカニクスを詳細に検討することができることから、その解析手法の確立は多くの脊柱骨盤領域の運動器疾患の病態解明に応用できると考える。本研究では脊柱の有限要素モデルを中心に有限要素法による生体力学的解析法を実施し、椎体に加わる負荷に関して定量的なデータを得ることに成功した。本研究で得られた成果は、運動器疾患を中心とした病態メカニズムの解明や予防法の開発に貢献できると考える。
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