研究課題/領域番号 |
20K19465
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 帝京科学大学 |
研究代表者 |
相原 正博 帝京科学大学, 医療科学部, 講師 (90736472)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 脳由来神経栄養因子 / BDNF / HMB / 機能性食品 / 高齢者 / 廃用性筋萎縮 / 不活動 / 運動介入 |
研究開始時の研究の概要 |
不活動によって廃用性筋萎縮は進行し、さまざまな ADL能力の低下を引き起こす。これに対して、運動療法や機能性食品摂取による治療的介入が実践されている。最近では運動が脳の脳由来神経栄養因子(BDNF)を増加することが実験動物やヒトにおいて報告されている。一方で、廃用性筋萎縮状態での脳における BDNFの動態や、筋萎縮に対する治療的介入が BDNFに与える影響については解明されていない。 本研究課題では、筋萎縮を誘発したモデルマウスに機能性食品を経口投与し、BDNFの動態を脳、血液、骨格筋等の複数の組織について種々の解析法で多角的に検討する。
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研究成果の概要 |
本研究課題におけるHMBの摂取は体重や骨格筋、脳の重量に影響を及ぼさなかった。また、筋線維横断面積分布率においても変化は認められなかった。脳および骨格筋のBDNFは、HMBの摂取によって発現量に差は認められなかった。一方で、若年マウスよりも老齢マウスでBDNFの発現量の減少が認められた。HMBを摂取させた研究はいくつか報告があるが、摂取条件は様々である。今回の摂取条件では効果を示さなかったため、摂取条件を検討する余地があると考える。また、HMBは運動介入を併用することで筋機能改善を促進する報告があることから、運動を併用した条件も設ける必要性があると考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦は高齢社会を迎えており、今後も高齢者は増加する一途である。高齢者は、筋機能や認知機能の低下を呈することが多く、さまざまなADLの低下を引き起こす要因となっている。そのため、筋機能や脳機能を効率良く改善することが重要な課題である。本研究課題では、HMB摂取によって脳及び骨格筋におけるBDNFの明らかな増加は見出せなかったが、摂取条件(摂取量や摂取期間など)の新たな検討課題を得ることが出来た。また、老齢マウスのBDNF量が減少していることが明らかとなった。 今後HMBの摂取方法や運動との併用など、脳のBDNFへの効果についてさらなる検討をすることにより、臨床に繋がる知見を得ることを目指したい。
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