研究課題/領域番号 |
20K19474
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 青森県立保健大学 (2022-2023) 植草学園大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
福士 勇人 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (20738497)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 視床下部 / 呼吸困難感 / 呼吸リズム / オレキシン / 摘出間脳下部脳幹脊髄標本 / 運動指令随伴発射 |
研究開始時の研究の概要 |
呼吸困難感は呼吸を行うことが容易ではないという感覚,あるいは呼吸に伴う不快感・苦痛をいう.呼吸困難感は患者の活動量を低下させ,ひいてはQOL低下を引き起こす要因となるため,患者の呼吸困難感を軽減させることは,呼吸リハビリテーション実施上,極めて重要である.本研究は,未だ解明されていない呼吸困難感の知覚機序を明らかにすることを究極の目的としつつ,その一環として,呼吸困難感知覚において視床下部が果たす役割の解明を目指している.
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研究成果の概要 |
臨床上,患者の呼吸困難感を軽減させることは重要であるが,呼吸困難感の詳細な知覚機序は解明されていない.研究代表者は,「下部脳幹部からの呼吸活動運動指令の上行性コピー情報が視床下部を介して高位脳に伝わると呼吸困難感が知覚され,視床下部ニューロンから下部脳幹部呼吸神経回路に神経促進性投射がなされる」という呼吸フィードバック調節システムの存在を提唱し,その場合に認められるはずの「延髄で形成される呼吸活動運動指令の上行性コピー投射」の実在を証明した.具体的には,延髄で形成される呼吸リズムに同期して活動する視床下部の領域を同定し,当該領域が延髄呼吸リズム形成機構と解剖学的につながっていることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
呼吸困難感とは,呼吸を行うことが容易ではないという感覚,あるいは呼吸に伴う不快感・苦痛をいう.慢性閉塞性肺疾患,肺線維症などの呼吸器疾患に罹患した患者は,労作時に体内酸素レベルが低下し,呼吸困難感を知覚することが少なくない.呼吸困難感は患者の活動量を低下させ,ひいてはQOL低下を引き起こす要因となるため,患者の呼吸困難感を軽減させることは,呼吸リハビリテーション実施上,極めて重要である.しかし,現時点で呼吸困難感の知覚機序は十分には解明されておらず,その緩和法も確立されていない.本研究成果は,呼吸困難感の知覚機序解明に寄与し,呼吸困難感の緩和法開発に寄与するものと期待される.
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