配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
研究開始時の研究の概要 |
多血小板血漿(PRP)は低侵襲な新規運動器治療として有望視されているが, 様々な精製法で得た内容の異なるPRPが混同されている. 本研究では, 質の異なるPRPによる細胞増殖・分化への影響や動物モデルでの修復の差異の比較などの基礎研究と各種病態に対する治療効果の比較などの臨床研究を並行して行うことで, 我々が理想と考える組織や病態に応じたオーダーメイドPRP療法を確立を目指すことを目的とする.
|
研究実績の概要 |
多血小板血漿(PRP)は, 血液を遠心分離して得られる血小板や成長因子を豊富に含んだ血漿分画であり, 安全かつ簡便に組織修復を促進し得る低侵襲な新規治療として有望視されている. しかし, 分子レベルでの作用機序に不明点が多いことや, 様々な精製法で得た内容の異なるPRPが種々の疾患に汎用されていることなどが有効性エビデンス構築の障害となっている. 本研究は, 質の異なるPRPによる運動器由来細胞の増殖・分化への影響の比較や動物モデルでの修復の差異の比較などの基礎研究と各種病態に対する異なる質のPRPによる治療効果の比較などの臨床研究を並行して行うことで, 申請者が理想と考える組織や病態に応じたオーダーメイドPRP療法の基盤を確立して運動器疾患治療に貢献することを目的としている.本研究では上記の目的を達成するため, ①各種PRPの質の比較, ②質の異なるPRPが運動器由来細胞の増殖・分化に与える影響の比較, ③動物モデルを用いた質の異なるPRPによる組織修復過程の比較, ④各種病態に対する質の異なるPRPによる治療効果の比較の4つの目標を設定して研究を遂行している. これまでに①および④に関して変形性膝関節症に対するPRP療法における治療効果に影響する因子に関する基礎および臨床研究の成果報告として論文化している. 2022年度は, ③に関してマウス変形性膝関節症モデルを用いて質の異なるPRP投与を行い, それぞれの軟骨修復過程の検証など組織学的な解析を行っており, 2023年度中に研究成果をまとめて学会発表および論文化する予定である.
|