研究課題/領域番号 |
20K19494
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
中村 絵美 順天堂大学, 保健医療学部, 助教 (10780223)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 投球障害 / 中学野球 / 成長期 / 投球負荷 / 球数 / 少年野球 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,発育スパート期にある中学野球選手に対して,投球動作に伴う肩肘への累積投球負荷を縦断的に調査し,障害発生に関与する負荷量を質的・量的の側面から検証することで,新たな投球障害の発生を抑制することを目的としている. 近年開発されたウェアラブル端末を使用することで,より簡便に肩肘への力学的ストレスや運動学的データを計測できるようになったことから,屋外やグラウンドレベルなど実際の練習環境においての計測を実施する予定である.また,障害予防のための投球指標を示すことにより,全国的な中学野球選手における投球障害の一次予防に向けた取り組みに発展させていく.
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研究成果の概要 |
中学野球選手において,1回の投球時における肩肘への負荷について使用球(硬式,軟式)の違いによる検討を行った結果,軟式選手に比べ,硬式選手では平均球速が有意に速く,肘内側に加わる最大外反トルクも有意に高い結果であった.また,性差については,男子選手は女子選手に比べ有意に球速が速いことが確認できたが,投球時肘内側に加わる最大外反トルクの平均は男女間に差がないことが認められた. さらに,1年間フォローアップが可能であった選手を対象に投球負荷との関連を調査した結果,1年間のうちに新たに肩や肘に痛みを有した選手(疼痛出現群)では,投球時のArmspeedが非疼痛出現群に比べ有意に速くことが明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
成長期の野球選手の連投や投球過多が問題しされており,障害予防の観点から現在は球数制限やイニング制限などが多くの大会にて導入されている.本研究では,発育発達のスパート期にある中学野球選手を対象に,投球時の負荷量を明らかにし,繰り返しの投球動作にともなう障害発生との関連を明らかにし,新たな障害発生の予防に繋げることを目的としておこなった.結果,中学期では使用球の違いにより,投球時の肘内側へ加わる負荷が異なることが明らかとなり硬式球使用選手の方が,繰り返しの投球負荷量により留意する必要があることが明らかとなった.
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