研究課題/領域番号 |
20K19510
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 北翔大学 |
研究代表者 |
吉田 昌弘 北翔大学, 生涯スポーツ学部, 准教授 (30404776)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 筋疲労 / 筋活動 / 音刺激 / フィードバック / スポーツリハビリテーション / コンディショニング / 音フィードバック / リハビリテーション / 疲労 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、従来のリハビリテーションでは十分に検証されていない、疲労状況下における筋活動の評価とその改善に取り組む。疲労中に生じる筋活動の変化をモニタリングし、特徴的な変化が認められた場合には、即時に筋活動の異常を知らせる。フィードバックには、『リアルタイム音フィードバック』を用いる。音フィードバックは、一定の筋活動レベルを超えた(または低下した)場合にビープ音で知らせるシステムであり、対象者が筋活動の変化を即時かつ容易に捉えることを可能とする。疲労中の筋活動変化を改善することは、疲労に起因する異常運動を改善することに繋がり、将来的には外傷・障害発生の新たな予防方法を提唱に繋がる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、1)運動疲労により低下した筋活動を、音(聴覚情報)によるフィードバックを用いて即時的に賦活する手法を確立することと、2)その手法を活用したスポーツ外傷の予防効果を検証することである。 令和5年度は、「評価手法の確立」を目指し、疲労課題プロトコルおよび筋疲労判定の基準構築に取り組んだ。疲労課題プロトコルを設定し、基礎データを収集することができた。基礎データからは、口答指示と比較して、音フィードバックにより筋活動が賦活することが確認できた。令和6年度は、これらの研究データを元に成果のアウトプットを目指しており、現在、国際雑誌に論文投稿中である。 また、パフォーマンスの向上・低下を判断するテスト(Functional performance test)の妥当性を検証する過程で得られた、テストを一部改編することにより汎用性が拡大する現象については、データを詳細に分析し国際学会にて口頭発表する機会を得た(European College of Sport Science、2023年7月、フランス・パリ)。本研究から派生した内容ではあるが、臨床上重要な知見としてアウトプットを試みた結果、有意義なディスカッションから今後更に推進させるためのアイデアを得ることにつながった。なお、本データは、現在国際誌への投稿に向けて準備中である。 最終年度は、疲労課題プロトコルにおけるフィードバックの効果判定が目標となるため、介入前後のデータ検証を進める。計測データから、疲労状況により低下した筋活動が、フィードバックによりどの程度改善するかを明らかにし、臨床応用へ向けた基礎データを構築する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は、計画1-2年目(令和2-3年度)に新型コロナウイルスの感染拡大に伴う北海道内の緊急事態宣言発令およびまん延防止等重点措置の発令により活動を大きく制限され、当初の計画が遅延した。令和4年度は、自治体レベルの行動規制も緩和され、所属機関のレベルも緩和されたものの、これまでの遅れを改善するには至らず、計画通りに進めることは困難であった。特に、本研究は運動(疲労)を伴う研究内容であり、特性上、マスクを着用することが難しく、実験室内では感染対策に多くの物理的および時間的な制限があった。このため、必要データ数を十分に収集することができず、研究計画全体に遅延が生じた。令和5年度、新型コロナウイルス感染症が5類に引き下げられ、所属機関の活動も概ねコロナ前と変わらず実施できる見通しが立ったものの、ここまでの遅延の影響が大きく、研究期間を延長して実施することに決定した。一方、本研究施設が保有する等速生筋力測定器に不具合が生じ、令和5年度中に計測予定のデータ収集に不足が生じた。令和5年度中に復旧に至らなかったため、これらの遅延については令和6年度に実施予定である(令和6年4月に機器入替完了済み)。 最終年度の令和6年度は当初予定通りの環境下で研究を進められる見込であり、これまでの計画で不足したデータを蓄積し、当初予定を達成できるよう研究活動を進める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、昨年度に引き続き「評価手法の確立-疲労課題プロトコルおよび筋疲労判定の基準構築」と「介入効果の検証-疲労で低下した筋活動量を音フィードバックにより改善可能か?」の両プロジェクトを並行して進め、データ数の確保を目指す。 「評価手法の確立-疲労課題プロトコルおよび筋疲労判定の基準構築」については、過去の予備実験データからハード面、ソフト面の整備が済み、プロトコルの設定が完了済みである。また、効果判定を行うテストについても妥当性・再現性の検証が完了し、データ収集を進められる状況である。令和6年度は、さらに詳細な分析を目指し動作解析を用いた関節運動およびモーメントの変化についても追跡調査する予定である。また、不足分のデータについては、引き続き継続して測定を行い、統計学的分析に必要なデータ収集の完了を目指す。(筋活動の周波数解析による筋疲労中に生じている生体内変化検証、被験者:健常大学生アスリート30名)。 「介入効果の検証-疲労で低下した筋活動量を音フィードバックにより改善可能か?」については、本データの収集に取り組む。これまでに等速生筋力測定器機を用いたプロトコルは構築したものの、上述の通り測定機器の故障により大幅に遅延している。最終年度は遅延したデータ収集も含めて測定を遂行する必要がある。当初の予定通り、疲労課題中の筋活動を表面筋電計を用いてモニタリングし、筋活動が一定レベルより低下した場合(疲労あり)にビープ音で即時に音フィードバックを行い、改善の有無および程度についてデータから明らかにすることを目指す。(被験者:健常大学生アスリート30名)
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