研究課題/領域番号 |
20K19516
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
|
研究機関 | 愛知県立大学 (2022-2023) 順天堂大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
慎 少帥 愛知県立大学, 教育福祉学部, 講師 (80843010)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 大学生 / 筋骨格系の痛み / 全身関節弛緩性 / フレイル予防 / ロコモ予防 / 青年期の体力・運動能力 / 青年期の運動スポーツ実施 / grip strength / physical fitness / voluntary exercise / screen time / 青年期の体力 / 運動スポーツ実践 |
研究開始時の研究の概要 |
フレイルは要介護の主要因となり、フレイル高齢者では諸々の健康障害を生じるリスクが高く、健康寿命の短縮や死亡割合も高くなるため、高齢期のフレイル早期予防は重要な課題である。これまでフレイルとなっても適切な介入により改善効果があることが報告されているものの、高齢期におけるフレイル予防対策にとどまっている。そこで本研究では、より早期からのフレイル予防のため、青年期の運動スポーツ実施・体力と高齢期のフレイルとの因果関係の解明を目的に、青年期に体力水準を高めれば、高齢期のフレイル予防因子となり得るとの仮説の実証に向けてヒストリカルコホート研究を実施する。
|
研究実績の概要 |
本年度の研究では、大学生157名を対象に、ロコモティブシンドローム(ロコモ)と筋骨格系の症状(痛み、全身関節弛緩性(GJL))との関係を検討した。ロコモの評価には、立ち上がりテストと2ステップテストの運動機能テストに加え、身体や生活状況を調べるロコモ25の3つで構成されるロコモ度テストを使用した。筋骨格系の痛みは自己報告および視覚的評価スケール(VAS)を用いて評価し、全身関節弛緩性はGJLテストを用いて評価した。その結果、ロコモを有する大学生の77.8%が筋骨格系の痛みに悩まされており、ロコモと強い関連が認められた。また、ロコモを有する大学生の55.0%が4箇所以上の関節でGJLが陽性であり、GJLスコアが高いほどロコモの有病率が高いことが確認された。 さらに、大学生におけるロコモと精神障害(うつ病)との関係を調査するために、大学生156名を対象にロコモと中国語版のZung自己評価式抑うつ性尺度(ZSDS)の関連を検討した。その結果、LSグループは非LSグループに比べて握力が低く、ZSDSスコアが高いことが明らかになった。これらの結果から、大学生におけるロコモ予防には、うつ症状を考慮する必要があることが示唆された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年度から新しい研究機関に移動し、研究環境が変わったため、研究に必要な備品を整えるのに時間がかかり、研究課題に遅れが出ている。そのため、当初予定していた通りに研究を実施できていない。
|
今後の研究の推進方策 |
最終年度の研究では、本年度に着目したロコモに関する検討だけでなく、フレイルに関連する青年期の体力・運動能力・スポーツ実践との関連性についても検討を実施する予定である。また、これまでの知見を総括し、引き続きフレイル予防およびロコモ予防につながる青年期の運動スポーツ実践の提案を目指す。
|