研究課題/領域番号 |
20K19517
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 (2023) 順天堂大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
山口 慎史 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (60847630)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | メンタルヘルス / 傷つきやすさ / 抑うつ症状 / 希死念慮 / 尺度開発 / ヴァルネラビリティ / グリット / ハーディネス |
研究開始時の研究の概要 |
傷つきやすいアスリートは、傷つきにくいアスリートと比べて約2倍、抑うつ症状を呈しやすいことが明らかとなっている。そのため、アスリートの傷つきやすさについて研究することは、対象者のメンタルヘルスの予防や、昨今、問題視されている体罰・暴力等のパワハラの未然防止に役立つことが考えられる。そこで本研究では、傷つきやすさに関する心理的なメカニズムを解明し、心理サポートの応用を見出すことを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究課題では大学生アスリートや一般大学生を対象に、傷つきやすさ(ヴァルネラビリティ)を多面的に捉え、傷つきやすさに関わるメカニズムを解明していくことを目的とした。傷つきやすさは抑うつ、不安、不機嫌、怒り、無気力などのストレス反応と関連しており、傷つきやすい者ほどストレス反応の得点が高いことが明らかとなった。また、ストレス反応のみならず、希死念慮との関連も明らかとなり、傷つきやすい者ほど「死にたい」といった思考が生起しやすいことが考えられた。加えて本研究課題では、アスリート限定の尺度だけではなく一般大学生にも使用可能な傷つきやすさを測定する尺度を開発したことにより、研究の幅が拡大した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
傷つきやすさは抑うつ症状や無気力などのストレス反応と関連しており、傷つきやすい者ほどメンタルヘルスの悪化に結びつきやすいことが示唆された。また、傷つきやすい者ほど希死念慮の得点が高いことが明らかになっている。身体的な傷と違って、心理的な傷は目には見えないものではあるが、まずは個人の傷つきやすい状態を理解し、他者に相談をしたり、リフレッシュといったストレスを緩和してあげることで傷つきやすい者でもメンタルヘルスの予防や、若年層の自殺予防に寄与することが考えられる。
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